【カクテルパーティー効果】心理学を応用してタイ語の語彙を効率よく増やす方法

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カクテルパーティー効果というのをご存知でしょうか。

心理学を少しでもかじったことがある人であれば、
1度は耳にしたことがあるのではないかと思います。

有名な心理学用語の1つである
「カクテルパーティー効果」。

じつは、語学の学習にも応用できるんです。

今回は、
そのカクテルパーティー効果を応用して、
効率よく単語を覚えていくための方法を、
ご紹介します。

カクテルパーティー効果って何?

カクテルパーティー効果とは、

「選択的聴取」または「選択的認識」とも呼ばれる、
私たちの脳の働きをわかりやすく表現した、
心理学の言葉です。

どういうことかというと、

立食パーティーや人混みなどで、
大勢の人が話をしているとき、

誰が何を話しているか、

ということには、
ほとんど気が回りませんよね。

ただ聞き流している状態です。

でも、もしもこの時、
「○○さぁ~~ん」と、
あなたの名前を呼ぶ人がいたら、
どうなると思いますか?

たとえその人が特別大きな声で呼んでなくても、
あなたはきっとそのことに気がついて、
振り向くのではないでしょうか。

これを、
「カクテルパーティー効果」と言います。

つまりあなたの脳は、

自分に関係のない周囲の雑音と、
自分の名前を呼んでいる声とを、
無意識に選択して聞き分けた

ということです。

語学の学習にはどのように応用できるのか

カクテルパーティー効果を一言で言えば、

「私たちの脳は、
自分に必要な情報だけを
無意識に選択している」

ということになります。

では、
こうした脳の働きを、
語学の学習に応用するとどうなるか。

それは、

「外国語の単語を覚える際は、
自分に関係のある単語ほど覚えやすく、
自分に関係のない単語ほど覚えにくい」

ということです。

覚える単語は厳選したほうがいい

私のもとにはよく、

  • 「タイ語の単語はどうやって覚えていけばいいですか?」
  • 「お勧めの単語帳はありますか?」
  • 「語彙を増やすコツはありますか?」

という質問が来ます。

語彙の量を増やすというのは、
語学の上達のためには避けて通れない道ですから、

「どうすれば効率的に語彙を増やすことができるか」

というのは、
いわば語学学習の永遠のテーマの1つなんです。

ただし、
むやみやたらに覚えていても、
外国語の単語というのはそう簡単に覚えられるものではありません。

特に、

アルファベット順に覚えていく、
というやり方は最悪です。

アルファベット順だと、
意味のつながりもなく、
自分に関心がある単語というわけでもありませんから、
機械的な作業になってしまいます。

そのため、
アルファベット順に
単語を覚えようとしてしまうと、

かなりの高確率で挫折します。

ですので、
覚える単語は、ある程度、
事前に厳選しておく必要があります。

そこで、今回ご紹介しているカクテルパーティー効果が、重要になってくるわけです。

つまり、
初級のうちは、

自分にあんまり関係のない単語はいったん飛ばして、

自分に関係のある単語だけを覚えていくようにしよう、

ということです。

コーラを飲まない人は、
コーラという単語を覚えなくてもいい

例えば、「コーラ」という単語を考えてみましょう。

コーラはタイ語で

「น้ำโคกナムコーク(Cokeの水という意味)」

と言いますが、

もしもあなたが、
「コーラは飲まない」
と決めているのであれば、

カクテルパーティー効果により、

この「コーラ」という単語は、あなたの人生に無関係なものとして脳が判断し、なかなか脳に入って来ません。

ですから、
無理をして覚える必要はありません。

しかし、場合によっては、

自分は飲まないけれど、
親しい友人や恋人はコーラをよく飲んでいる、

ということもあるかと思います。

そういうときは、
「自分の恋人が飲むもの」として、
あなたにとっての重要度が上がりますから、
覚えておいてもいいと判断できます。

全く覚える必要のないケースは、
もうお分かりですよね。

それは、
自分も友人も恋人も、
誰もコーラを飲まない、
という状況です。

そうした状況であれば、
あなたの生活で「コーラ」
という言葉を使う機会はほとんどないわけですから、
この言葉を覚える必要は全くないわけです。

あなたがコーヒー好きなら
「กาแฟカーフェー(コーヒー)」を覚え、

あなたがご飯よりもパン派なら、
「ขนมปังカノムぱん(パン)」のほうを、
先に覚えてしまいましょう。

自分が好きなものだけ覚えよう

ですので、
語学学習の際、覚える単語は厳選し、
自分が好きなものだけを覚えるようにしましょう。


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自分が好きなものなら頭にも入りやすく、
実際に使う機会も多いので、
確実に覚えることができます。

極端に言えば、

単語を無理やり10個詰め込んでも、
8個を忘れてしまったら、
習得できるのはたった2個です。

それなら、
自分が関心のある単語だけを3個覚えたほうが、
よっぽど効率的だということになります。

カクテルパーティー効果によって、
あなたの脳は、

  • 自分が好きなものと嫌いなもの
  • 自分に必要なものと必要でないもの
  • 自分が関心のあるものと関心がないもの

を、無意識に選択しています。

そのため、

好きで、関心があって、必要なことなら、
自然と頭に入っていきますし、

その反対に、
嫌いで、関心もなくて、必要もないことは、
頭には入らないんです。

ですので、冒頭に紹介したFAQ、

「タイ語の単語はどうやって覚えていけばいいか」

「語彙量はどうすれば増えるか」

という質問に対する答えは、

「好きで、関心があって、必要な単語を、
優先的に覚えるようにする」

と言うことができます。

私が実際に行なったエピソード

私がこの話をする時、
今でもはっきりと覚えている、
私自身のエピソードがあります。

もう20年以上も前のことですが、

当時私は、
「1日10~20個の単語を覚える」と決めて、
毎日タイ語の単語の書き取りをしていました。

その時の10個は、
無作為に取り出すのではなく、

食べ物なら食べ物、動物なら動物、というように、
カテゴリー別に覚えていました。

この「カテゴリー別に覚える」
というやり方は、
かなり効果があったのですが、

その時にどうしても覚えられなかったのが、
「大学の学部名」というカテゴリーです。

これには、かなり骨を折りました。

まず、大学の学部名じたい、
普段使わないような、
難しい学術用語のような名前がつけられています。

この時点でもう覚えるのが大変で、

しかも、私自身が、
タイの大学生とほとんど縁がありませんでしたから、

覚えたところで、
「君、何学部?」
と質問するような機会が全くなかったんです。

こうなるともう、

覚えたくなくて、関心もなくて、必要もない、

ということになりますから、
100パーセント覚えられませんよね。笑

そこで私は、
自分の出身学部だけを覚えて、
あとの学部名は全てスルーすることにしました。

私は法学部だったので、
「คณะนิติศาสตร์ニティサート(法学部)」
という単語だけを覚えたわけです。

それ以外はスルーし、
別の100個の単語の勉強に切り替えました。

今振り返ってみると、
「あの時スルーしておいて本当によかった」
と、感じています。

学部名の単語リストは、
20個ぐらいありましたから、
もしもそれを必死になって全て覚えようとしたら、
膨大な時間をとられていたと思います。

しかも日常生活では全く使わない、
というオマケつきです。笑

しかし私はその時間を、
自分が好きな言葉だけを覚える時間に充てたことで、
100個以上の単語を覚えることができましたから、

結果的に、
5倍の効率アップになったわけです。

「嫌いなことを1つ習得する時間で、
好きなことを5つ習得できる」

これは、
私がその時に得た結論で、
今もその考えは全く変わっていません。

なぜそう言えるのか、
という理由付けとして、

今回は心理学の「カクテルパーティー効果」をご紹介したわけです。

まとめ

いかがでしたか。

今回は、タイ語の単語を
効率的に覚えるための方法として、

「関心のない単語はスルーして、
関心のある単語だけを
厳選して覚えていく」

という方法をご紹介しました。

関心のない単語は、
たとえ詰め込んでも、
すぐに忘れてしまいます。

無理矢理10個覚えて、
8つを忘れてしまうぐらいなら、

関心のある単語だけを
3つ覚えるようにしたほうが、
はるかに効率的です。

この事を裏付けるのが、
心理学の「カクテルパーティー効果」です。

私たちの脳は、

自分が好きで、
関心があって、
必要なことだけを、

無意識に選択して、
取り入れるようにできています。

それなら、
その働きを語学学習にも応用して、

自分が好きで、
関心があって、
必要な単語やフレーズだけを、
覚えていけばいいんです。

そのようにして覚えた100個は、
忘れにくく、脳に定着しますから、

結果的に、
「その分だけタイ語が上達できた」
ということになります。

大事なことなのでもう1度言います。

覚える単語は、
絶対に厳選したほうがいいです。

それをするのとしないのとでは、
習熟のスピードにかなりの差ができますから、

覚える単語を厳選して、
効率よく、タイ語を上達させていきましょう。

それではまた。

●嫌いなことを1つ習得する時間で、
好きなことを5つ習得できる。

●好きなことに時間をかけたほうが、
効率的で、理にかなっている。


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