タイ人との会話で日本語をタイ語に訳すときのコツ②不定代名詞「誰かいる?何か食べる?」

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「誰かいませんか?」
「何かありますか?」
こうした、「誰か・何か」にあたる言葉を、文法的には、「不定代名詞」と言います。

「不定」とはつまり、
「特定のものを指しているわけではないけれど、漠然とした何か」という意味です。

今回は、この「誰か・何か」のような「不定代名詞」を、タイ語に訳すときのコツについて、ご紹介していきます。

不定代名詞とは?

「不定代名詞」という用語は、普段あまり耳慣れないかもしれませんが、

日常会話では、不定代名詞じたいは、非常によく使います。

例えば、

「何か食べる?」の「何か」は、不定代名詞です。

つまり、

「麺か、ライスか、特定はしないけれど、とりあえず何でもいいから、何か」

というニュアンスです。

タイ語にはない?

英語ではこういうとき、「Somethingサムシング」と言いますよね。

おそらく、高校の頃に習ったことがあると思います。

日本語でも、

「何か食べる?」
「誰かいないの?」
「どこか行こうよ」

というふうに、不定代名詞の入った文章は、非常によく使います。

でも、実は、タイ語には、こうした「不定代名詞」にあたる言葉は、ありません。

そのため、こうした不定代名詞の入った文章を、タイ語に訳す際には…

「タイ語特有の言い回し」

というものを、知っておく必要があります。

タイ語の不定代名詞

英語では、「何」は「What」、「何か」は「Something」と言いますよね。

見ての通り、全く形が違います。

しかしタイ語では、いずれの場合も…

「อะไรアライ」を使います。

しかも、かなりシンプルです。

「何食べる?」
「何か食べる?」

は、それぞれ、タイ語では次のようになります。

●何食べる?
กินอะไร キン・アライ

●何か食べる?
กินอะไรมั้ย キン・アライ・マイ?

見ての通り、

文末に「マイ?」がつくか、つかないか、だけの違いです。

つまり、タイ語では…

「アライ」を単独で使うと、「何」という疑問視の意味になり、

文末に「マイ?」をつけて、「アライ~マイ?」という形にすると、「何か~」という、不定代名詞の意味になる…

ということです。

「何か~」のタイ語文

同じように…

●何がありますか?
ミー・アライ

●何かありますか?
ミー・アライ・マイ?

●何か要りますか?
アオ・アライ

●何か要りますか?
アオ・アライ・マイ?

…となります。

いたってシンプルですよね。

以上をまとめると…

●文章中に「アライ」が入っていたら、それは「何」という疑問視の意味。

●ただし、文末に「マイ」がつくと、「アライ」の意味は、「何か」という不定代名詞的な意味になる。

…ということです。

文型を覚えよう

この用法は、非常に簡単かつシンプルで、会話でもよく使うのですが、

タイ語の初級者の間では、意外に知られていません。


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そのため、「何か質問はありますか?」というような日本語を、タイ語に翻訳する際に、

「えーと…質問すること、だから、これは関係代名詞を使って…」

なんていう風に、頭の中でこねくり回して、非常に難解な文章にしてしまいがちです。

しかし、タイ人が実際に使用する文章は、じつにシンプルです。

●何がありますか?
ミー・アライ

●何かありますか?
ミー・アライ・マイ?

●何か質問はありますか?
ミー・アライ・ターム・マイ?

※「ถามターム」は質問する、という意味

という風に、パターンを覚えておくと、

必要なときに、ぱっと口をついて出てくるようになります。

誰かいますか?

その他、普段の生活でよく使うフレーズとしては…

人の家に行って、「誰かいますか?」と尋ねたいとき。

このときも、

誰がいるの?
ミー・カイ・ユゥ

誰かいますか
ミー・カイ・ユゥ・マイ?

と、なります。

欲しい人は手をあげて

また、例えば、

日本語だと、「欲しい人は手を挙げてください」という言い方をします。

しかしここで、「欲しい人」という言葉を直訳しようとしてしまうと、

非常にまわりくどいタイ語になります。

この場合も、

欲しい人

誰が欲しいの?

誰か欲しい人

というふうに、まず意訳をします。

その上で、

「誰か欲しい人」は、

ใครอยากได้
カイ・ヤークダイ

と、なります。

全体としては、

誰か、欲しい人は、手をあげてください
ใครอยากได้ ยกมือขึ้น
カイ・ヤークダイ・ヨックムークン

と、なります。

何か食べに行こう

「何か食べに行こう」は、タイ語で

パイハー・アライ・キン・マイ?

と言います。

「パイハー」で、「探しに行く」という意味です。

そして、この時も、

「アライ・キン(食べる何か)」というふうに置き換えて、

ไปหาอะไรกินมั้ย
パイハー・アライ・キン・マイ?
何か食べるものを買いに行かないか

と、なります。

まとめ

いかがでしたか。

今回は、「何か・誰か」などの不定代名詞の入った文章を、タイ語に訳す時のコツについて、ご紹介してきました。

英語の「What」や「Something」のように、別々の語を使い分ける必要がありませんから、非常にシンプルですよね。

今回ご紹介したフレーズを、おさらいしておきましょう。

「誰かいますか」
ミー・カイ・ユゥ・マイ?

「何か質問ありますか」
ミー・アライ・ターム・マイ?

「欲しい人は手を挙げてください」
カイ・ヤークダイ・ヨックムークン

「何か食べ物を買いにいきましょう」
パイハー・アライ・キン・マイ?

これらのフレーズは、タイ語の日常生活では非常によく使います。

決まり文句として、文章ごと丸暗記しておくようにしましょう。

(つづく)


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