南国タイにしばらく住んでいると、いつも大量の氷をコップに入れられてしまうため、
「たまには氷抜きのドリンクを飲んでみたい!」と、感じることがあります。
特にタイでは、1回の飲み物に大量に氷を入れますから、氷が溶けると完全に薄まって、味がしなくなってしまいます。
そこで今回は、タイの喫茶店や飲食店で、「氷なし」を注文するための方法と、氷にまつわるタイ語表現を、ご紹介していきます。
氷はタイ語でなんという?
「氷」のことは、タイ語で
ナムケェンน้ำแข็ง
と言います。
ナームは「水」、
ケェンは「固い」で、
全体で「固い水」、すなわち「氷」、という意味になります。
「ナム」は短く発音する
ちなみに、「水」単体で発音するときは「ナーム」ですが、
後ろに「固い」や「冷たい」などの修飾語がつくと、
「ナム」と、短く発音されます。
「ナムケェンน้ำแข็ง」を練習したついでに、覚えておきましょう。
●ナーム「水」
●ケェン「固い」
●ナム・ケェン「氷」 ←「ナム」と短く発音されている
「入れないで下さい」はタイ語でなんという?
「入れる」は、タイ語で
「サイ」といいます。
これに否定文の「マイ」を頭につけて、
●「マイ・サイ~」
これで、「~を入れないで」と依頼する文になります。
以上をつなげると、
●「マイ・サイ・ナムケェンน้ำแข็ง」
これで、「氷を入れないで下さい」というタイ語の文章になります。
「要らない」はタイ語でなんという?
また、「入れないでください」というフレーズに関連して、
「要らない」も、ついでに覚えてしまいましょう。
「要らない」は、タイ語で
「アオ」といいます。
同じく、これに否定文の「マイ」を頭につけると、
●「マイ・アオ~」
これで、「~は要らない」という意味になり、
以上をつなげると、
●「マイ・アオ・ナムケェンน้ำแข็ง」
これで、「氷は要りません」という意味のタイ語になります。
氷が欲しいときは?
●「マイ・サイ・ナムケェンน้ำแข็ง」
氷を入れないで下さい
●「マイ・アオ・ナムケェンน้ำแข็ง」
氷は要りません
という2つのフレーズを見てきましたが、
反対に、氷が欲しい時の表現も、ついでに練習しておきましょう。
上記2つのフレーズは、いずれも否定文ですから、「マイ」を外すと、「入れてください」という肯定の依頼文になります。
●サイ・ナムケェン
氷を入れる
●アオ・ナムケェン
氷が欲しい
とは言え、タイの飲食店では、黙っていてもどんどん氷を入れてくるので、
「氷を入れてください」という表現は、特に覚える必要はないかもしれません。
むしろ大切なのは、今回ご紹介している、氷が不要なときのフレーズです。
タイ人はとにかく何にでも大量に氷を入れる
●「マイ・サイ・ナムケェンน้ำแข็ง」
氷を入れないで下さい
このフレーズが必要となる場面は、何もコーヒー屋台や喫茶店だけに限りません。
タイ人は、コーヒー以外の、コーラやフルーツジュースなどにも、これでもかというぐらい大量の氷を入れます。
タイ人は、薄い飲み物を嫌がらない
この「大量の氷」という現象から言えることは…
タイ人は、ドリンクが薄くなることを特に嫌がらない、
ということです。
タイ人にとって、ドリンクとは、氷で薄くなってしまっても構わないものなんです。
ドリンクが薄くなることよりも、ドリンクが冷たくないことのほうを、タイ人は極度に嫌がる傾向があります。
むしろ、
「ドリンクは、命に代えてでも、絶対に冷たくしなければならない」
という強迫観念さえ抱いているような印象を受けます。
結果としてタイ人は、氷が溶けてすっかり薄くなったドリンクを、
「やっぱり冷たいほうがいいよねぇ、サバーイ」
と言って、飲んでいるんです。
KFCのコーラが薄すぎる件
「氷が溶けるとドリンクが薄くなる」
という問題に関して、特に深刻なのは、ファーストフード店です。
KFCなどでドリンク付きのセットを頼むと…
店員は、客が注文する前から、
コップいっぱいのクラッシュアイスを、既にセッティングしています。
日本人の通常の感覚だと、
「おいおい、そんなことしたら、氷がどんどん溶けていくだろうが!」
って思ってしまいますよね。
注文の間も、氷は溶け続けていく
そのため、客の注文が遅いと、客が注文をしている間、コップの氷は溶け続けていくことになります。
客が注文を終えると、店員はおもむろにコーラのスイッチを押し、コーラを注ぐのですが、この時点で、
コップの氷はすでに、氷水になっています。
その氷水の上からコーラが注がれるため、あまりにも薄すぎるコーラが出来上がってしまうわけです。
しかし、クレームをつけているタイ人を見かけないところを見ると、タイ人はおそらく、コーラが薄くなっても、あまり気にしないのでしょう。
私たち日本人の感覚からすると、これはコーラというよりも、
コーラ風味の氷水です。
これを避けるためには、KFCなどのファーストフードでは、氷なしを選ぶのが得策です。
「マイ・サイ・ナムケェンน้ำแข็ง」
氷を入れないで下さい
と、ご注文の時には店員に言うようにしましょう。
前述のとおり、コップの中の氷は、あなたが店に入ったときから、すでにセッティングされて、溶け始めています。
ですので、この氷をちゃんと捨てさせて、あなたはその目で、店員が氷を捨てたことをしっかり確認してから、ドリンクを注文をするようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、タイの飲食店で、「氷抜き」を注文するためのタイ語表現を、ご紹介してきました。
最後に、今回の表現を、もう一度おさらいしておきましょう。
●ナームน้ำ「水」
●ケェンแข็ง「固い」
●ナム・ケェンน้ำแข็ง「氷」●「マイ・サイ~」
~を入れないで
●「マイ・サイ・ナムケェンน้ำแข็ง」
氷を入れないで下さい●「マイ・アオ~」
~は要らない
●「マイ・アオ・ナムケェンน้ำแข็ง」
氷は要りません
とりあえずは、これらのフレーズを覚えておけば、タイの飲食店で、氷なしのドリンクを注文することができます。
猛暑の中、屋外の屋台で飲むならまだしも、
ファーストフード店の場合は、店内にがガンガンいくらが効いていますから、そこまで大量の氷は必要ありません。
それに、コーラ風味やアイスコーヒー風味の氷水なんて、飲みたくないですよね。
今回の表現をしっかり練習して、お店では「氷なし」のドリンクを、注文するようにしましょう!
また、
【タイの喫茶店で常連になる方法】の記事でも、コーヒーの種類や注文方法などについてご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。