【マイカオチャイ】3分でわかる! タイ語の(知らない)と(分からない)の違い

サムネイルマイカオチャイ

タイ語辞書で「分かりません」という単語を調べると、

  • 「マイ・ルー」
  • 「マイ・カオチャイ」

などが出てきますが、

「それぞれどう違うの?」と、考えたことはありませんか?

タイ語の3つの「わからない」

実は、タイ語には、

「わからない」に相当するフレーズが、たくさんあります。

  1. マイ・ルー
  2. マイ・カオヂャイ
  3. マイ・ルールアン

…などです。

これらは、タイ生活が長い在住者でも
はっきりと使い分けができていない人も多く、

そのため、「知らない」と答えるべき場面で
「わからない」と言ってしまったり、

タイ人との誤解を招くもとになってしまいます。

  1. マイ・ルー
  2. マイ・カオヂャイ
  3. マイ・ルールアン

意味はそれぞれ、

●ไม่รู้ マイ・ルー
知らない

●ไม่เข้าใจ マイ・カオヂャイ
意味が分からない

●ไม่รู้เรื่อง マイ・ルールアン
言葉が理解できない

となります。

しかし、これだけでも、なんだかよくわかりませんよね。

そこで今回は、具体的なシチュエーションを交えながら、

これら3つの使い分けを解説していきたいと思います。

フレーズ1:知らない

●ルー
知っている

●マイ・ルー
知らない

マイ・ルーの使い方としては、
例えば、

「あの人知ってる?」
「知らない(マイ・ルー)」

「バンコクの正式名称知ってる?」
「知らない(マイ・ルー)」

のような使い方です。

↓音声はこちらから

ドラゴンボールの世界で例えると、

サイヤ人はいつ地球に攻めてくるんだ?
わからない(=知らない)

ナッパのシッポをつかむ作戦はうまくいくと思うか?
わからない(=知らない)

というようなときに、
タイ語ではマイ・ルーと言います。

つまり、
タイ語のマイ・ルーというのは、

  • 知識がなくてわからない、
  • 情報がなくてわからない、

のようなニュアンスです。

フレーズ2:理解できない

●カオヂャイ
理解できる

●マイ・カオヂャイ
理解できない

先ほどご紹介した「マイ・ルー」と、
この「マイ・カオヂャイ」は、
非常に混同しやすく、

タイ在住者でも多くの人がこれをよく間違えています。

マイ・カオヂャイの使い方としては、
例えば、

「なぜ恋人が、理由もなく怒っているのか、
わからない(マイ・カオヂャイ)」

「段取りがややこしくてわからない
=理解できない(マイ・カオヂャイ)」

役所で書類を突き返されて、
どこに不備があったのか、
わからない=理解できない
(マイ・カオヂャイ)」

のような使い方をします。

↓音声はこちらから

つまり、

理由や意味内容が理解できない、

ということです。

これまたドラゴンボールの世界で言うと、

ピッコロさんの住んでいるナメック星では
男女の性別がありませんから、

「地球人たちが恋愛の話で盛り上がっている、
理由がわからない」

また、

父親の自覚があんまりない悟空にとっては、

「ピッコロさんの悟飯に対する愛情が、わからない」

「ピッコロさんが悟飯をかばってやられたことが、わからない」

というようなときには、
タイ語ではマイ・カオヂャイと言います。

これはつまり、

意味や内容、理由などが理解できない、

文化が違うから、なぜそんなことをするのか分からない、

のようなニュアンスです。

フレーズ3:言葉がわからない

●ルールアン
言葉がわかる

●マイ・ルールアン
言葉がわからない

使い分けとしては、
これが最も分かりやすいです。

「言葉が分からない・ヒアリングができない」という意味です。

↓音声はこちらから

実際に使う場面としては、

「タイ人の友人が早口のタイ語でしゃべったら、
わからない(マイ・ルールアン)」

「タイ人の英語はクセがあるので、
わからない(マイ・ルールアン)」

「タイで買い物をした時に
タイ人の店員から何か話しかけられたけれど、
タイ語だからよくわからない(マイ・ルールアン)」

のような場面で、

要は、
「言葉がわからない」
ということです。

ドラゴンボールの世界だと、
「ピッコロさんがナメック語で話すと地球人はわからない」

コミックス1巻の、ブルマの「おませ」なセリフは、
「少年の悟空にとっては、何を言っているのかよくわからない」

のようなときは、
タイ語で「マイ・ルールアン」といいます。

「マイ・ルールアン」は、
今回の3つのフレーズの中では最も簡単で、

「言語としてわからない」
というニュアンスです。

まとめ

最後に、今回ご紹介したすべての表現を、続けて聞いてみましょう。
●ไม่รู้ マイ・ルー
知らない

●ไม่เข้าใจ マイ・カオヂャイ
意味が分からない

●ไม่รู้เรื่อง マイ・ルールアン
言葉が理解できない

↓音声はこちらから

外国語を話すとき、「わからない」というフレーズは、最も重要なものです。

●ไม่รู้ マイ・ルー
知らない

●ไม่เข้าใจ マイ・カオヂャイ
意味が分からない

●ไม่รู้เรื่อง マイ・ルールアン
言葉が理解できない

この3つの違いをしっかりと把握して、「わからない」という言葉を、しっかり相手に伝えていくようにしましょう!

追記:Youtuebe動画

さて、このページは、2017年に書いたものですが、おかげさまで、毎年多くの方にお読みいただいております。

このたび、このテーマについて、内容を大幅に改善し、新たに解説動画を撮影しました。

内容が重複しているところもありますが、ぜひ、参考にしていただけると思います。

また、よろしければ、チャンネル登録もぜひお願いいたします。
 ↓↓

動画文字起こし

どうもこんにちは、でんいちです。

本日はタイ語の「分からない」についてお話をしていきます。

実は、タイ語で「分からない」を意味するフレーズは、

「マイルー」や
「マイカオヂャイ」など

複数あり、それぞれ、微妙にニュアンスが違います。

なので、タイの人とタイ語で会話する際は、これら複数の「分からない」のフレーズを、

場面ごとに区別して使っていく必要があります。

そこで今回は、「マイルー」や「マイカオヂャイ」など、

タイ語の「分からない」のフレーズについて、見ていきたいと思います。

タイ語で「分からない」を意味するフレーズは意外とたくさんありますので、

はじめにすべてを覚えようとしてしまうと、余計に混乱する恐れがあります。

なのでまずは、最も基本となる、2つのフレーズを覚えておいてください。

それは、マイルーとマイカオヂャイです。

タイに住んでいる人、あるいはタイに長く滞在したことある人であれば、

マイルーとマイカオヂャイの2つは、おそらく両方とも聞いたことがあると思います。

しかし、タイ在住の日本人が、この2つの違いを知らずに、

混同して使っているケースをよく見かけます。

マイルーとマイカオヂャイ、この2つはどちらも、「分からない」という意味がありますが、

使い所が違います。

マイルーとマイカオヂャイ

この2つの違いをざっくり言うと、、

まず、肯定文のルーは「知る」という意味です。

マイルーは、知識として知らない、情報として知らない、という意味です。

これに対し、「カオヂャイ」は、「理解する」という意味なので、

マイカオヂャイは、「理解できない」という意味になります。

なので、マイルーは、
その情報を知らない、

マイカオヂャイは、
その内容が理解できない、


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という意味の違いがあります。

これに対し、日本語の「わかりません」という言葉には、

「私はその情報を知りません」という意味と、
「私はその内容を理解できません」という意味の

両方が含まれています。

そのため、日本人がタイ語を話す際も、

マイルーとマイカオヂャイの2つを、ついつい混同してしまうわけです。

つまり、日本語の「分かります」「分かりません」というフレーズのほうが、意味が広いということです。

もしも、球技のスポーツの経験者の方であれば、「守備範囲」という言葉で考えると、分かりやすいと思います。

つまり、日本語の「分かりません」という言葉は守備範囲が広いので、

コート全体を1人で守っているようなイメージです。

これに対し、タイ語のマイルーやマイカオヂャイなどの言葉は、それぞれ守備範囲が決まっているので、

マイルーは「その情報を知らない」、マイカオヂャイは「その理由や内容が理解できない」

という風に、2つの言葉を区別して、守備範囲、つまり使いどころを分けている、ということです。

そのため、日本人がタイ語を話す際に「分かりません」と言いたいときも、

それを情報として知らないのか、
それとも、情報としては知っているけれども理由や内容が理解できないのか、

この2つをきちんと区別しなくてもなりません。

では、マイルーとマイカオヂャイ、この2つの使いどころについて、

もう少し詳しく見ていきましょう。

まず1つめの「マイルー」、これは情報として知らない、という意味なので、

例えば、「明日雨が降ると思う?」と聞かれたときに、

「マイルー(分かりません)」と言って答えます。

これはつまり、明日雨が降るかどうかという情報を、私は知らないという意味です。

同じように、

・誰がこの花瓶を割ったのか

・この店は何時にオープンするのか

・どこでバスを乗り換えるのか

等々、「情報」について、知っているか知らないかを問われて、

「その情報は知りません」と言いたいときに、「マイルー」と言って答えます。

これが「マイルー」の大まかな使い所です。

では次に、マイカオヂャイです。

マイカオヂャイは、理解できないという意味なので、

例えば、

・分数の割り算は、分子と分母を逆にして掛けるということが分からない

・英語に過去形と過去分詞があるのがよく分からない

・バンコクの飲食店で、裸の男性が踊っている理由がよく分からない

など、こういった状況の時に、マイカオヂャイと言います。

これはつまり、意味や理由などがよく理解できない、ということです。

はい、マイルーとマイカオヂャイのニュアンスの違いは、なんとなく、お分かりいただけたと思いますので、

次は、同じ場面で、2つのフレーズを使い分けてみましょう。

例えば、あなたが、タイ大使館に行って、タイのビザを申請するとします。

この時、ビザの申請に必要な書類の名前を、あれこれとリストアップされるわけですが、

「そんな名前の書類は知らない」というときは、マイルーといいます。

つまり、情報として知らない、ということです。

そして次に、あなたは、その書類を取りに行く方法を教えられます。

「まず地元に役所に行って、書類をもらって、それをタイ語に訳してから、外務省でそれを認証してもらって…」

等々、複雑な手順を説明されたときに、「わけが分かりません」と言う時は、

「マイカオヂャイ」になります。

つまり、大使館で書類の話をする、という同じ場面でも、

マイルーとマイカオヂャイの使いどころが微妙に違う、ということです。

では次に、もっと身近な例で、「夫婦喧嘩」というケースを考えてみましょう。

例えば、タイ人の奥さんが怒っていて、「なぜ私が怒っているか分かる?」と聞かれたときに、

「知らない」と答える時は、情報として知らないわけですから、マイルーになります。

そして、タイ人の奥さんは、怒ってる理由を説明します。

これによって、日本人の旦那さんは、奥さんが怒っている理由を、情報として知ることはできます。

しかし男には、「そもそも、女性がなぜそんなことで怒っているのかが分からない」

ということが往々にしてあります。

こういうときは、マイカオヂャイになるわけです。

つまり、理由や意味が理解できない、ということです。

今の夫婦喧嘩の例は、かなり身近で分かりやすいのではないかと思います。

以上がつまり、

情報として知らない(マイルー)と、
内容が理解できない(マイカオヂャイ)

のニュアンスの違いになります。

この2つが、タイ語で「分からない」を意味するの最も基本のフレーズになりますので、

しっかり覚えておいてください。

では、次に、応用編として、あと2つほど紹介しておきます。

1つめは、マイルールアンというフレーズです。

マイルールアンというのは、「言語として分からない」という意味なので、

これは、使いどころがかなりハッキリしています。

例えば、あなたがタイ人からタイ語で説明をされて、

そのタイ語が早口すぎて分からない、または、単語が難しすぎて分からない

などの状況の時は、マイルールアンと言います。

つまり、内容そのものではなく、言語として分からない、ということです。

また、逆ケースもあります。

あなたのタイ語が、まだ十分なレベルに達していない場合、

一生懸命タイ語を話しても、タイ人に通じないということがあります。

こういう時、タイの人は、あなたに対してマイルールアンといいます。

つまり、「何を言っているか分からない」ということです。

マイルールアンというフレーズは、タイ語を学習中の日本人が、地味に傷つくフレーズの1つです。

タイの人から、「マイルールアン」と言われた時は、

おそらく、発音や声調に何かしら問題がある、ということを指していますので、

もっと発音の練習が必要である、ということになります。

あともう1つ、マイルーヂャックというのがあります。

マイルーヂャックは使いどころが若干複雑ですが、

ルーヂャックは、「人と知り合いである」という意味で覚えておくと、解りやすいと思います。

なので、後ろに「お互いに」を意味するガンをつけて、
「ルーヂャックガン」という形で覚えておきましょう。

「ルーヂャック・ガン」で、互いに知り合いである。
「マイ・ルーヂャック・ガン」で、知り合いではない。

という意味になります。

ちなみに、タイ語で「初めまして」の挨拶は、

「インディーティダイルーヂャック」と言います。

ラストに「ルーヂャック(知り合いになる)」という言葉が入っていますが、

「インディーティダイルーヂャック」

とはつまり、「あなたと知り合いになれて嬉しいです」という意味です。

これがタイ語のはじめましての挨拶に
相当します。

はい、今回は、タイ語で分からないを意味する4つのフレーズについて学習しました。

4つもあってややこしいと感じるかもしれませんが、

このうち、最も重要なのは、マイルーとマイカオヂャイの使い分けです。

情報として知らないマイルーと、
内容が理解できないマイカオヂャイ

という違いがあります。

まずはこの2つを完璧に理解していただいて、その上で、応用編として、

マイルールアンとマイルーヂャックガンの2つも、頭の片隅に置いておくと良いと思います。

ルールアンは、言語として理解できる。

マイルールアンは、言語として、何を言ってるのか分からない、という意味です。

そして、ルーヂャック・ガンは、その人と知り合いである。

マイルーヂャック・ガンで、その人と知り合いではない、という意味になります。

このように、日本語で「分かりません」と一言で答えることができるシチュエーションであっても、

タイ語ではこのように、複数のフレーズを場面ごとに使い分けています。

今回ご紹介した、4つのタイ語のフレーズの違いを理解して、

正しく使い分けていくようにしましょう。

では本日の動画は以上なります。

どうも、ご視聴ありがとうございました!

rúu
ルー
(知っている)

mâi rúu
マイ・ルー
(情報として知らない)

khâo-cai
カオヂャイ
(理解する)

mâi khâo-cai
マイ・カオヂャイ
(理由や内容が理解できない)

rúu-rɯ̂aŋ
ルー・ルアン
(言語として理解できる)

mâi rúu-rɯ̂aŋ
マイ・ルールアン
(言語として理解できない)

rúu-càk-kan
ルーヂャック・ガン
(その人と知り合いである)

mâi rúu-càk-kan
マイ・ルーヂャック・ガン
(その人と知り合いではない)

yin-dii thîi dâi rúu-càk
インディー・ティダイ・ルーヂャック
(お会いできてうれしいです)


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