タイを旅行していると、
「あ、ごめん!やっぱり気が変わった」
と言いたいときが、たまにありますよね。
「やっぱり/気が変わった」
というフレーズが必要になる場面としては、
●「当初はプーケットに旅行に行こうと思っていたけれど、灯籠流しはチェンマイが本場らしいから、やっぱりチェンマイに行くことにした」
●「今週バンコクに戻るつもりだったけど、やっぱり気が変わって、来週戻ることにした」
…のようなシチュエーションです。
「やっぱり」は直訳できない
「やっぱり」という日本語は、意味が複雑すぎて、タイ語に直訳することができません。
●やっぱりやめた
●やっぱり雨が降った
●やっぱりタイ料理が一番!
…等々、「やっぱり」という言葉が、各フレーズでそれぞれ微妙に、ニュアンスの違いがあります。
そこで今回は、1つめの、
「やっぱりやめた」
「気が変わった」
という時のタイ語表現にスポットを当てて、ご紹介していきます。
「気分」はタイ語で何と言う?
まず、「気が変わる」というフレーズを、「気」と「変わる」に分解してみましょう。
「気」「気持ち」「気分」「心」などを表す言葉は、タイ語で
「ใจヂャイ」
と言います。
「ใจヂャイを制するものは、タイ語を制する」
と、言われるぐらい、タイ語の最重要単語の1つですので、
タイ語の「ใจヂャイ(心)」は、ぜひ覚えておきましょう!
そして今回のテーマである、「気が変わった」というフレーズは、
「ใจヂャイが変わった」ということになります。
「変わる・チェンジする」はタイ語で何と言う?
「変わる・変える」は、タイ語で
「เปลี่ยนピアン」
と言います。
アルファベットで書くと、[plian]で、正式には「プリアン」なのですが、
実際にタイ人が発音するときは、二重子音の[L]が省略されて、「เปลี่ยนピアン」と言っているように聞こえます。
ですので、「ピアン(変える・変わる)」と覚えておきましょう。
「気が変わった」はタイ語で何と言う?
「変わる・変える(เปลี่ยนピアン)」と
「気持ち・心(ใจヂャイ)」。
この2つをくっつけて、
●「เปลี่ยนใจピアン・ヂャイ」
にすると、「気が変わった」という意味になります。
旅行や滞在の予定を変更したときなどには、
「ピアン・ヂャイ・カァ(気が変わっちゃったのよねー)」
「マイペンライ・ナ・カァ(まぁ、別にいいでしょ)」
と、言ってみるようにしましょう。
■完了形
また、文末に「レェーオ」を置くと、
「もう~してしまった」
という、現在完了の意味になります。
●เปลี่ยนใจแล้ว
ピアン・ヂャイ・レェーオ
(やっぱり、気が変わっちゃった[完了形])
「よく気が変わる」は何と言う?
また、「しばしば」という単語があります。
タイ語で「しばしば」は、
●บ่อยボォーイ
と言います。または2回繰り返して、
●บ่อยๆボォイ・ボォーイ
と、言うこともあります。
「ボーイ(少年)としょっちゅう遊びに行く」
「ボーイ=しょっちゅう」
と、語呂合わせで覚えてしまいましょう。
「あなたって、本当によく気が変わるのね!」というフレーズを言いたいときは、
「เปลี่ยนใจบ่อยピアン・ヂャイ・ボォイボォーイ」
となります。
禁止のタイ語表現
また、「気が変わっちゃだめだぞ」という禁止の表現も、覚えておきましょう。
「~してはいけない」という「禁止」のニュアンスを言いたいときは、
●ไม่ต้อง
マイトォン~
と言います。
●ไม่ต้องเปลี่ยนใจ
マイトォン・ピアン・ヂャイ
「もう気が変わっちゃっだめよ」
「後で気が変わったなんて言っちゃだめよ」
という意味になります。
マイトォン・ピアン・ヂャイ
■「~しなくていい」
ちなみに「ไม่ต้องマイトォン」には、「してはいけない」の他に、
「しなくてもいい」
という意味もあります。
詳しくは、【タイ語の「マイトォン」の意味】の記事を、参考にしてみてください。
そのため、「ไม่ต้องマイトォン」だけで、
「あー、もう(やらなくても)いいよ」
というフレーズとして使用することができ、非常に便利です。
タイでは前言を撤回しても許される
今回のテーマで重要なことは、あなたが「気が変わったときにそのことを伝える」というのはもちろんですが、
それよりも、「一度口にしたことを簡単に覆す」というタイの国民性。もしかしたら、こっちの方がむしろ重要かもしれません。
元々タイには、
「自分の言葉は命をかけてでも守らなければならない」
という発想はありません。
というよりも、
「一度口にしたことは覆してはいけない」
という美学が発達しているのは、おそらく日本だけです。
でも、タイにいると、
「เปลี่ยนใจบ่อยピアンヂャイ・ボォイボォーイ(そんなにすぐに気が変わるもんなの?)」
と思ってしまうぐらい、タイの人たちは、単に前言を覆してしまいます。
でも、これがまさしく、
「マイペンライ」
というやつで、こういう「前言を覆してもマイペンライ」というのは、タイの国民性です。
これについては、【タイ語の「マイペンライ」の本当の意味】の記事でもご紹介していますので、参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、「気が変わった」に関するタイ語ご紹介してきました。
最後にもう一度、今回の表現をすべて聞き流してみましょう。
↓音声フル
●ใจヂャイ
(心・気持ち)●เปลี่ยนピアン
(変える・変わる)●เปลี่ยนใจピアン・ヂャイ
(気が変わる)●เปลี่ยนใจแล้ว
ピアン・ヂャイ・レェーオ
(やっぱり、気が変わっちゃった[完了形])●บ่อยๆボォイ・ボォーイ
(しばしば・よく・しょっちゅう)●เปลี่ยนใจบ่อยๆ
ピアンヂャイ・ボォイボォーイ
(よく気が変わる)●ไม่ต้องマイトォン~
(~してはいけません)●ไม่ต้องเปลี่ยนใจ
マイトォン・ピアンヂャイ
(気が変わってはいけません)●ไม่ต้องเปลี่ยนใจ
マイトォン・ピアンヂャイ・ナカ
(気が変わった、なんて言っちゃあダメよ♪)
私たち日本人は、ついつい、
「一度言ったことは覆してはいけない」
と考えてしまいがちですが、
タイでは必ずしも、それが美学ではありません。
これは逆に言えば、
「あなたも自分の言葉に責任を持たなくていい」
ということですから、タイでは、何事も、気楽に考えておくようにしましょう。
サバーイ・サバーイ(気楽に行こうぜ!)
お知らせ
突然ですが、ここでクイズです。 この画像、何と書いてあるか、分かりますか?