タイ語の(遠いと近い)はどちらも(グライ)?見分けるコツ4選

サムネイル遠い近い

どうもこんにちは、でんいちです。

タイ語で「遠い」と「近い」は発音がよく似ていて、とても紛らわしいです。

タイ語の ไกล​ と ใกล้​ を見分けるコツについて、動画にまとめました
 ↓

タイ語の「遠いと近い」は声調が違う

タイ語は、「声調が難しい」とよく言われます。

声調というのは、音の高い低いや上げ下げなどで意味を区別する、発音上のシステムのことを言います。

この「タイ語の声調」というテーマで必ず引き合いに出されるのが、

今回お話しする、「近い」と「遠い」を表すタイ語です。

タイ語の「近い」と「遠い」は、意味が正反対の対義語でありながら…

なんと、子音も母音も全く同じで、ただ声調しか違いがない、という、非常に初心者泣かせの設定になっています。

今回は、タイ語の「近い」と「遠い」について、お話ししていきます。

タイ語で、「近い」と「遠い」はどちらもアルファベットで書くと、「KLAI」で、

ただ声調だけが違います。

二重子音の発音

なお、「KLAI」の読みは、そのまま「グライ」と読んでも良いのですが、

二重子音のL/Rはよく省略されるので、

日常会話では、「KAI」という音で発音されることが多いです。

また、我々日本人は、慣れない二重子音を無理に読もうとするよりも、

L/Rを抜いて、「ガイ」と読んだ方が通じやすいので、

今回の動画でも、「KLAI」はガイと読むことにします。

では、タイ語の「近い」と「遠い」の発音を、順に見ていきましょう。

klâi ガイ↘(近い)と klai ガイ→(遠い)

まずは、「近い」のほうから。

タイ語の「近い」は、3声の落ちる音で、「klâi ガイ↘」と発音します。

いっぽう、「遠い」は1声の平らな音なので、「klai ガイ→」という発音になります。

「klâi ガイ↘」が近い
「klai ガイ→」が遠い。

見ての通り、この2つは、子音も母音も全く同じで、違いは声調だけです。

なので、初心者には非常に区別が難しいです。

しかし、一応、声調以外にも、いくつか見分け方法があります。

そこで次に、klâi ガイ↘(近い)とklai ガイ→(遠い)を見分けるコツについて、お話をしていきます。

ガイ↘ガイ↘(近く)

まず、日常会話では、近いの「ガイ↘」は2回重ねて、

「ガイ↘ガイ↘」と言うことが多いです。

「ガイ↘ガイ↘」で、
「近い・近く」という意味です。

たとえば、タイ語で「ある・いる」は「yùu ユゥ」と言いますので、

ユゥ・ガイ↘ガイ↘
(近くにいます)

という意味になります。

ガイ→ (遠く)

一方、遠いの「ガイ→」は、単体で使うことが多いです。

「ガイ」で「遠い、遠く」という意味です。

ユゥ・ガイ→
(遠くにいます)

という意味になります。

なので、タイ語で「ガイガイ」と2回言われたときは、

「2回なので、おそらく、『近い』のほうを言っているのだろう」

と推測することができます。

100%ではない

ただし、この判別方法は、100%ではありません。

遠いのほうを「ガイ→ガイ→」と2回重ねることもあるからです。

とはいえ、近いの「ガイ↘ガイ↘」のほうが使用頻度は高いので

「近い」は「ガイ↘ガイ↘」と2回重ねた形で覚えておくと良いと思います。

一方、「遠い」のほうは、「ガイ→」と単体で覚えておきましょう。

以上をまとめると、


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klâi klâi
ガイ↘ガイ↘
(近い)

klai
ガイ→
(遠い)

yùu klâi klâi
ユゥ・ガイ↘ガイ↘
(近くにいます)

yùu klai
ユゥ・ガイ→
(遠くにいます)

という感じになります。

音の長さが微妙に違う

タイ語の「遠い」と「近い」のもう1つの見分け方としては、「音の長さ」が挙げられます。

発音するとき、「遠い」の「klai ガイ→」は1声の平らな音なので、音が長くなる傾向があります。

一方、「近い」の「klâi ガイ↘」は3声の落ちる音なので、音が短く聞こえます。

なので、「遠い」のklai ガイ→と「近い」のklâi ガイ↘は、

発音された時の音の長さから、判断することが可能です。

「遠い」の「klai ガイ→」は音が長め、
「近い」の「klâi ガイ↘」は音が短め、

と覚えておきましょう。

ไ と ใ の違い

あとは、『タイ文字講座』でも解説していますが、

タイ文字で書いたときの[ai]の母音記号の形が微妙に違います。

「遠い」の ไกล ガイ→ の母音記号は、先が伸びた[ ไ ai]、

「近い」の ใกล้ ガイ↘は、先の丸い[ ใ ai]です。

これは、タイ文字の見た目の違いです。

遠くからだと分かりにくいですが、近づいてよく見てみると、

「 ไ と ใ 」は形が違うことがお分かりいただけると思います。

「 ไ と ใ 」

 ↑
この記号はいずれも、[ai]の音を表す母音記号です。

まず、「 ไ 」は、棒の先が左側へ伸びています。

こちらが、「遠い」のほうの記号。

いっぽう、「 ใ 」は、棒の先が内側へ丸まっています。

こちらが、「近い」のほうの記号です。



これらの記号の見た目の違いから、

ไกล ガイ→ は棒の先が
伸びているから、「遠い」

ใกล้ ガイ↘は棒の先が
丸まっているから、「近い」

という語呂合わせで覚えることが可能です。



では、近いの「klâi ガイ↘」と遠いの「klai ガイ→」

この2つの見分け方の
ポイントをまとめておきます。



ポイントは、4つあります。

まず、「近い」の「klâi ガイ↘」は、

・声調は落ちる音の3声

・音が短め

・「ガイ↘ガイ↘」と2回重ねて言う

・タイ文字の ใกล้ の母音記号は、
ใ 先の丸い[ai]の記号

…以上の4点です。

いっぽう、「遠い」の「klai ガイ→」は、
先ほどとは違い、

・声調は平らな音の1声

・音が長め

・「ガイ→」と単体で使う

・タイ文字の ไกล の母音記号は、
ไ 先の伸びた[ai]の記号

…という違いがあります。



このように並べてみると、けっこう違いは多いので、慣れてくれば、

「近い」の「ガイ↘」と「遠い」の「ガイ→」も、すぐに見分けられるようになっていきます。

では、近いの「klâi ガイ↘」と遠いの「klai ガイ→」のタイ語音声を聞いてみましょう。

なお、ネイティブのタイ語音声では、「klai グラィ」という風に[KL]の二重子音をちゃんと読んでいますが、

私たちが読む時は、Lを抜いて、「ガイ」と読んでもOKです。

ใกล้ ๆ klâi klâi
ガイ↘ガイ↘ (近い)

ไกล klai
ガイ→ (遠い)

อยู่ ใกล้ ๆ yùu klâi klâi
ユゥ・ガイ↘ガイ↘ (近くにいます)

อยู่ ไกล yùu klai
ユゥ・ガイ→ (遠くにいます)


今回は、近いの「klâi ガイ↘」と遠いの「klai ガイ→」の違いや見分け方について、ご紹介しました。

慣れないうちは、なかなか区別が難しいと思いますが、

実際のタイ語やタイ文字に触れながら、少しずつ、慣れていくようにしましょう!



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