(メイダイ? メイチャイ?)~タイ語の否定文は「マイ/メイ」どっち?

サムネイルメイチャイ

タイ語の否定文は、「マイ」と「メイ」、どちらが正しいのでしょうか。

タイ語文法の初級では、

「タイ語で否定文を言う時は、
動詞形容詞の前に『マイ』を置く」

と、習います。

タイ語の否定文の「マイ」

たとえば、

アロイ
(おいしいです)
 ↓
マイ・アロイ
(おいしくないです)
アオ
(要ります)
 ↓
マイ・アオ
(要りません)

…などです。

このように、タイ語では、

動詞形容詞の前に「マイ」を置けば、
否定文を作ることができます。

「メイ」に聞こえる?

しかし、
実際にタイの人と会話をしたり、

あるいは、タイのTV番組を見たり、
タイ語の歌謡曲を聴いたりしていると、

「あれっ⁇」

と感じることが、ままあります。

それが、今回のタイトルに掲げた、

「タイ語の否定文のマイが、メイに聞こえる」

という現象です。

タイ語で最も多い質問の1つ

じつは、、

この疑問を感じているのは、あなた1人ではありません。

これまでからも、多くの読者の方から、
類似の質問が寄せられていました。

・マイとメイは別のものなの?

・文語と口語の違い?

・マイがメイに聞こえるのはなぜ?

…などです。

今回は、これらのテーマについて、
掘り下げてお話をしていきます。

マイとメイは、同じ

まず、初めに結論を言うと、、

マイも、メイも、同じものです。

別に、両者のつづりが違ったり、

別の単語として扱われているわけではありません。

あくまでも、
同じ「マイ」という1つの単語です。

この「マイ」という単語が、場面や読まれ方によって、

「メイ」になったり、
ならなかったりする、ということです。

では、なぜタイの人は、

否定の「マイ」を「メイ」と読むことがあるのでしょうか。

メイのほうが言いやすい?

最も有力な説としては…

「メイのほうが言いやすいから」
という理由が考えられます。

みなさんも、実際に発音してみると分かりますが、

「マイ」よりも、
「メイ」の方が発音がラクです。

まずは、「マイ」の発音。

・マイアオ (要りません)

・マイダイ (できません)

・マイチャイ (違います)

続いて、「メイ」の発音。

・メイアオ (要りません)

・メイダイ (できません)

・メイチャイ (違います)

…いかがでしょう。

「マイ」よりも
「メイ」と読んだ方が、

口の負担が軽くなって、
発音しやすいと思いませんか?

速く、弱く発音される

また、英語でもそうですが、
こういう付属語的な言葉は、

速く、弱く発音される
傾向があります。

なので、

大きく口を開けて、「マイ」とハッキリ発音するよりも、

速く、弱く、添えるような感じで「メイ」と読むほうが、発音がスムーズになるのだと思います。

口語? 文語?

また、「口語か、文語か」という質問もよく寄せられるのですが、

別に、「メイ」が「口語」として認定されているわけではありません。

「なんとなくそうなっている」
という感覚の方が、近いと思います。


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ただし、、

例えば、ニュース番組のアナウンサーやナレーションなど、

いわゆる「正式な」タイ語では、
ちゃんと「マイ」で発音されています。

なので、ざっくりとした使い分けとしては…

「マイが正式で、メイは話し言葉」

という認識でよいと思います。

日本語の「全員」のようなもの

この現象を、日本語に例えると、、

「全員」の発音のようなもの

と考えると、分かりやすいと思います。

あなたは、「全員」という漢字を、

ふだん、どのように読んでいますか?

おそらく、10人中9人は、

「ぜー・いん」
と読んでいると思います。

ふだんの生活で、毎回キチンと「ぜん・いん」という発音で読んでいるのは、

せいぜい、TV局のアナウンサーぐらいではないでしょうか。

理由は、たった1つ。

「ぜん・いん」よりも、

「ぜー・いん」のほうが、

はるかに言いやすいからです。

でも、ここで、

「ぜい・いん」は正式ではない!

「ぜー・いん」は口語だから、目上の人に失礼だ!

外国人には、ちゃんと「ぜん・いん」を練習させるべきだ!

…なんてことを言う人は、いないですよね。

というか、

誰もそんなこと気にしてません(笑)

日本人は、「全員」を発音するとき、口語とか文語とかを特に考えず、

なんとなく自動的に、「ぜー・いん」という読みになっているからです。



タイ語の「メイ」も、
大体そんな感じです。

だから、別に、

「どちらを使うべき」
と、肩ひじを張って考える必要はありません。



実際のところ、、

「メイ○○」と言った方が、
ネイティブっぽい感じがあります。

なので、

・メイアオ (要りません)

・メイダイ (できません)

・メイチャイ (違います)

という言い方で覚えておいて、
問題ないと思います。

タイソングでも…

また、私が定期的に作成している、タイソングのカタカナ歌詞でも、

否定の「マイ」のところは、
ほぼ100%「メイ」で書いています

例えば、
Tay君×New君によるタイソング、

…などです。

これらの歌詞では、
実際に歌手の方も「メイ」と歌っています。

なので、

私たちが歌を練習する際も、
「メイ」で歌った方が、上手に聞こえます。

そのため、カタカナの歌詞も、
「メイ」と書いているわけです。



以上をまとめると…

1.
タイ語の否定は、正式には「マイ」であるが、会話やタイソングでは、ほぼ「メイ」に聞こえる

2.
口語/文語というような明確な区別ではなく、なんとなくそうなっている

3.
「メイ」のほうが発音がラクで、ネイティブっぽい

…という感じになります。



今回は、タイ語の「マイ」と「メイ」のお話しでした。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました!


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