「日本の友人に、タイのお土産を買ってあげる」
こうした、「人に物を」という文章、
いわゆる「SVOO」のような文を、タイ語ではどのように言うか、ご存知でしょうか。
タイ語で「あげる」は何と言うか
「あげる/もらう/くれる」などの単語は、文法用語では「授受動詞」と呼びます。
こうした「授受動詞」は、英語を始め、言語によって、色々ややこしいルールがあります。
タイ語も同様、「あげる/もらう/くれる」などに関する言い回しは意外に複雑で、
日本語のそれとは大きく異なります。
そこで、
今回から数回に分けて、タイ語の「あげる/もらう/くれる」を使ったフレーズについて、ご紹介していきます!
フレーズ1:あげる
まず、あげるという動詞は、タイ語で「ให้ ハイ」または「เอาให้ アオハイ」と言います。
「あげる」は、「ให้ ハイ」の一言だけでも通じるんですが、
「ให้ ハイ」には、前置詞としての役割もあり、それと混同してしまうとややこしくなるので、
ここではあえて、「アオハイ」の方で、覚えておきましょう。
フレーズ2:人にあげる
そして、「誰々にあげる」というときは、
เอาให้ アオハイの「うしろ」に、
そのまま人の名前や代名詞を入れます。
●アオハイ+人
人にあげる
アオハイ・クゥン
あなたにあげる
アオハイ・プアン
友人にあげる
アオハイ・ノォーン
後輩にあげる
と、なります。
ここまでは、簡単です。
重要なのは、この次です。
フレーズ3:物をあげる
今回のテーマで最も重要なのが、この「ものをあげる」というフレーズです。
タイ語で「ものをあげる」と言うときは、
เอาให้ アオハイの、เอา アオとให้ ハイの間に、物の名前をはさんで、
アオ+物+ハイ
と、言います。
スプーンをあげる
アオ・コォーンファーク・ハイ
お土産をあげる
こうした「物の名前を、動詞と動詞の間に挟む」という言い方は、タイ語では、結構よく使います。
なので、
物をあげる
という文型は、しっかり覚えておくようにしましょう。
「あげる」はアオハイで覚えておく
そして今回、私が冒頭で、
「アオハイ」で覚えておきましょう!
と、お話ししたのは、ここに理由があります。
それはつまり、
「アオ+物+ハイ(ものをあげる)」
というフレーズを、習得するためなのです。
フレーズ4:人にものをあげる
「あげる」の4つめ、最後の項目は、
「人にものをあげる」
という構文です。
これは、文法的には、「目的語を2つとる」ということになります。
高校の英語でも、こうした文型は「SVOO」などと呼んで、結構ややこしい構文でしたよね。
前述の、「物の名前は、アオとハイの間に挟む」という文型が、ここで効果を発揮します。
タイ語で、「人にものをあげる」というときは、
という語順になります。
「アオ+物+ハイ+人」
では次に、具体的な例文を見てみましょう。
クゥン(あなた)
アンニー(これ)
↓
アオ・アンニー・ハイ・クゥン
後輩に、お土産を、あげます
ノォーン(年下、後輩)
コォーンファーク(お土産)
↓
アオ・コォーンファーク・ハイ・ノォーン
となります。
いずれの例文も、
の語順になっているのが、
お分かりいただけると思います。
こうしてみると、、
タイ語でも、「あげる」という動詞は、
かなり使い方がややこしいですよね。
タイ語の「あげる」の4つの文型
では、おさらいです。
今回ご紹介した、「ให้ ハイ(あげる)」を使った4つの文型を、もう一度見てみましょう。
アオハイ
あげる
2、
人にあげる
アオハイ+人
3、
物をあげる
アオ+物+ハイ
4、
人に物をあげる
アオ+物+ハイ+人
アオ・アンニー・ハイ・クン
あなたに、これを、あげる
アオ・コォーンファーク・ハイ・プアン
友人に、お土産を、あげる
…と、なります。
いかがでしょう。
こうして見ると、
「あげる」って、日常会話の超頻出フレーズのはずなのに、
「意外と文型がややこしい!」って思いませんか?
実は、タイ語のSVOOの文型は…
これだけで、「本1冊ぶんぐらい書き続けなければならない」というぐらい、奥が深いテーマなのです。
そのため、今回の記事は、タイトルに「①」とつけていますが、今後も②、③と続けていく予定です。
逆に言えば、
今回ご紹介した、「人にものをあげる」という言い方がマスターできれば…
その他の、タイ語のSVOOの構文も、飛躍的に、マスターしやすくなります。
なぜなら、動詞や目的語が、2つ、3つ、4つ…と増えていったとしても、
アオ+物+ハイ+人
↑
この構文が、最も基本のベースになるからです。
ぜひ、覚えておくようにしましょう!
お知らせ
突然ですが、ここでクイズです。 この画像、何と書いてあるか、分かりますか?