「タイ人に『ハァ?』と聞き返されるとイラッと来る」
というのはタイあるあるの1つです。
今回は、この件について考察をしてみたいと思います。
タイ語の「ハァ?」という聞き返し
タイ人は、会話が聞き取れなかったときに、「ハァ?」と言って聞き返します。
聞いたことがある人は分かると思いますが、この「ハァ?」が、絶妙なアクセントであるため、
日本人をイラつかせてしまうことがままあります。
「ハァ?」の意味
まず、日本人にとって、「ハァ?」という聞き返しは、相手を小馬鹿にしたようなニュアンスがあります。
そのため、日本では、目上の人に対して「ハァ?」と聞き返すようなことはまずないでしょう。
これに対し、タイ語の「ハァ?」は、至って普通の疑問文です。
「今、何と言ったのですか?」
という意味を込めて「ハァ?」と聞くので、別に相手をバカにして聞いているわけではありません。
(一部そういうケースもあるかもしれんが…)
タイ在住の日本人の中には、タイ人から「ハァ?」と聞き返された時、こうしたニュアンスの違いを知らずに、
「なんて無礼な奴だ!」
と、逆上してしまう人が後を絶ちません。
これはつまり、
「ハァ?」という言葉によって受け取るニュアンスが、タイ人と日本人との間で違うために、こういういさかいが起きてしまう、
というわけです。
ニュアンスの違い
日本人の「ハァ?」は相手を小馬鹿にしたニュアンスがあります。
これに対し、タイ人の「ハァ?」は、「今、何と言ったのですか?」という意味の疑問文であるため、
相手を小馬鹿にしていなくても、普通に「ハァ?」を使います。
「ハァ?」の発音
ちなみに、日本人のハ行とタイ人のハ行とでは、発音の仕方が微妙に違います。
日本人は、のどで「ハ」と言うのに対し、タイ人は鼻に引っ掛けて「ハ」と言います。
「タイ人の『ハァ?』がイラッと来る」
と、感じてしまうのは、鼻にかけたような発音が、余計にイライラを増幅してしまうためではないかと思われます。
逆に言うと、タイ語でハ行を発音する際は、鼻にかけて発音すると、ネイティブっぽく聞こえるので、
ぜひ、鼻から出す「ハァ?」の発音を試してみましょう。
まとめ
慣れないうちは、タイ人から「ハァ?」と言われたらカチンと来るかもしれませんが、
こんなコトでいちいち怒っていては身が持たなくなってしまうので、早々に慣れておくことをお勧めします。
タイでは「ハァ?」という疑問文(?)は非常に一般的なので、
タイ人との会話でも、こちらから積極的に「ハァ?」を使ってみましょう。
相手の発言に対し、「うまく聞き取れませんでしたので、もう一度言ってください」と言いたいときに、長々と文章を言わなくても、
「ハァ?」の一言で会話が成立するので、非常に便利です。