誰だって、話がポジティブな人と会話をしたいと思うものです。
ポジティブな表現で話していれば、話す方も聞く方も嬉しくなって、会話もはずみますよね。
それは、タイ語会話でも同じことです。
そこで、このたび「ポジティブ表現」という記事カテゴリを新たに設け、
ポジティブさを醸し出すタイ語のフレーズを、随時とり上げていきます。
今回は、ポジティブタイ語の第1回として、
「機嫌が良い」をご紹介します。
「ごきげんさん」は何と言う?
「機嫌が良い」は、タイ語で
●「アーロム・ディー」
と言います。
「アーロム」が機嫌、「ディー」が良い、という意味です。
この「アーロム・ディー」のフレーズを言うと、タイ人はほぼ確実に、機嫌の良いそぶりを見せてくれます。
もともと機嫌が良かった人は、さらに機嫌が良くなりますし、
さっきまでムスっと仏頂面をしていた人も、ほんのり笑顔を見せてくれます。
そういうわけで、
私は、今回の「アローム・ディー」を、
特に最頻出の「ポジティブタイ語」として位置づけています。
「機嫌が良くなったね」は何と言う?
「ขึ้นクン」というタイ語があります。
これは、「山に登る、階段を登る、飛行機に乗る」とか言うときに、
「上に行く」という意味で使われる動詞ですが、
この「クン」を文末に置くと、
「~になった」「~な状態になった」のような意味になります。
ちょうど、英語のgetゲットのような感じですね。
そこで、本日ご紹介している「アーロム・ディー(機嫌が良い)」の後に「クン(上がる)」を続けると、
●アーロム・ディー・クン
「機嫌が良くなったね」
という意味になります。
さっきまで仏頂面をしていた人が、ほんのり笑顔を見せたりした時などには、
「アーロム・ディー・クン(機嫌が良くなったね)」
と言ってみましょう。
「ディー・クン」は便利
また、「ディー・クン」だけだと、「良くなった」という意味で、
●「病状が良くなった」
●「売上が良くなった」
●「景気が良くなった」
…などの場面で使われます。
「ディー・クン(良くなった)」は非常に便利で、
かつ、意味もかなりポジティブなので、ぜひ覚えておきましょう。
「機嫌が悪い」は何と言う?
●アーロム・ディー
これの否定文は、
●アーロム・マイディー
これで、「機嫌が悪い」という意味です。
しかし、「きみ、機嫌が悪いね!」と面と向かって言われたら、だれでも気分を害してしまいますよね。
ですので、「アーロム・マイディー」というタイ語は、相手に面と向かって言うことはあまりなく、
その人が場を去った後で、「あの人、機嫌悪かったよねー」というようなときに使います。
アーロムの関連表現
「アーロム」は、機嫌という意味ですが、「ディー/マイディー(良い悪い)」以外にも、様々なフレーズで登場します。
そこで次に、「アーロム」を使った重要な関連表現を、2つ紹介しておきます。
機嫌を損ねた
タイ語で「スィア」という動詞があります。
これは、「壊れる、ダメになる、損なう」のような意味です。
手抜き製品が頻繁に壊れてしまうタイでは、「スィア(壊れる)」は、ある意味、最頻出単語です。
この「スィア(壊れる)」という動詞を、今回の「アーロム(機嫌」につなげると、
●アーロム・スィア
「機嫌を損ねた、機嫌を悪くした、気分を害した」
のような意味になります。
先程ご紹介した、「アーロム・マイディー」は、「機嫌が悪い」という状態を表すのに対し、
「アーロム・スィア」は、「機嫌を損ねた、急に機嫌が悪くなった」という、
変化のニュアンスを表すことができます。
例えばあなたが、
アーロム・ディー(上機嫌)で、評判のレストランに入ったのに、
店員の態度があまりにも悪すぎて、すっかり食べる気がなくなってしまった、というようなときには、
「アーロム・スィア(気分を害した!)」と言ってみましょう。
気分屋さん
今回の「アーロム」の、もう一つの重要表現として、
●「ヂャオ・アーロム」
というのがあります。
「ヂャオ・アーロム」というのは、「機嫌が変わりやすい人」「気分の変化が激しい人」を表し、
ちょうど「気分屋さん」のようなニュアンスです。
タイで会社に勤めている日本人のなかには、
ついさっきまでニコニコしていたかと思えば、何かあるとすぐに機嫌が悪そうな顔をして、突然タイ人従業員をがみがみ叱り始めるような人がいます。
こういう人は、タイ人から陰で
「ヂャオ・アーロム(機嫌がコロコロ変わる人)」
と、言われている可能性があります。
やはり、せっかく微笑みの国タイランドに来ているのですから、
多少のことがあっても、いつもアーロムディー(ご機嫌さん)でいたいものです。
そのほうが、あなたも周囲もハッピーになります。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、「アーロム(機嫌)」に関するタイ語表現を、ご紹介してきました。
最後にもう一度、今回の表現をおさらいしておきましょう。
●アーロム・ディー
機嫌が良い/こぎげんさん●アーロム・ディー・クン
機嫌が良くなった●アーロム・マイディー
機嫌が悪い●アーロム・スィア
機嫌を損ねた●ヂャオ・アーロム
気分屋さん
「アーロム・ディー」の言葉を言えば、さっきまで難しい顔をしていた人でも、
にこっと笑顔になってくれます。
機嫌というものは、良い機嫌も悪い機嫌も、周囲に感染していきますので、
できるだけ機嫌は良くしておいたほうが得です。
また、機嫌の良さを保つことは、
長寿健康の秘訣でもあります。
いつも「アーロム・ディー(ごきげんさん)」の精神で、タイ生活を、楽しく元気に過ごしていきましょう。
機嫌は、悪いよりも良いほうが絶対いい