「男女間の友情は、
成立するか、否か」
というのは、昔からよく話題に上る、いわば永遠のテーマですよね。
問いの答えは、「あり得る」とも言えるし、「あり得ない」とも言えます。
しかし、ここタイという国に限定して話をするならば…
「異性同士の友情が成立する可能性は、極めて低い」
と、言えます。
今回は、私がそのように考える理由について、現代タイの情勢なども鑑みつつ、お話をしていこうと思います。
既婚者のケースは?
このテーマではまず、
男女が「未婚か、既婚か」で、場合分けをして考える必要があります。
始めに、既婚者同士のケースを考えてみましょう。
例えば、二組の夫婦がいて、
夫婦Aを、夫Aと妻A、
夫婦Bを、夫Bと妻B、とします。
この時、夫Aと妻Bの間で、友情は、成立するでしょうか。
日本なら、成立するかもしれません。
しかし、タイの場合は、やはり「困難」です。
そもそもタイでは…
「困難だ」と言える理由はいくつかありますが、最大の理由は、
「そういう前例が少ないこと」です。
では、どういう前例なら多いのかというと、これは明らかで、
「他人の奥さんや旦那さんであっても、平気で関係を持ってしまう」
というケースです。
タイでは、そうした「道を外れた、ただならぬ関係」が、非常に多いんです。
それが「デフォ」だと言っても、過言ではありません。
夫婦同士の思惑は…?
そして、当のタイ人も、このことを熟知しています。
こうなると、先程の例で言うと…
妻Aは、自分の夫Aに対し、
「私の夫Aが、よその妻Bと仲良くするなんて、あり得ないわ! もし、デキちゃったらどうするのよ!?」
と考え、夫Aと妻Bの友情関係を、認めようとしません。
夫Aのほうも、タイ人の場合は案外、「あわよくば…」なんて考えていますから、
妻Aがブレーキをかけてくれないと、本当に、妻Bのところへ行ってしまうかもしれません。
また、妻Bも同様で、「ひょっとしたら、夫Aは、私にその気があるのかも…」なんて考えたりしています。
つまりこのケースで言えば、3人が3人とも、「不 倫 が当然あるもの」として考えている…ってことです。
タイの男女は「ゼロ100」?
こうなると、必然的に、夫Aと妻Bは…
あるいは一切付き合わないか、
あるいは道を踏み外して、
ただならぬ関係を結んでしまうか」
という、非常に「ゼロ100」的なところが、タイにはあります。
ですので、日本ではよく、「男女の友情ってあると思う?」ということが、話題に上りますが、
タイでは、それは「ほとんどない」と言ってよいでしょう。
階層による?
ひょっとしたらここで、女性の読者からは、
彼には、下心なんてありません!
タイ人男性を、一緒くたにしないでください!!」
という意見を言う人も、いるかもしれません。
しかし、それはおそらく「アッパークラス」。
つまり、タイでかなり「高位」の階層の人です。
タイでも、中産階級のもっと上になると、
日本や欧米などの先進国と、ほぼ変わらないか、あるいはもっと先進的な考え方をしています。
そういう人たちは、きちんと「節度」を知っていて、
男女間であっても、清らかで深い友情を、築き上げることができます。
タイの庶民は…
しかし、今回私がお話ししているのは、あくまでも、
「タイの一般庶民の話」です。
タイの庶民の男は、たとえ既婚者であっても、目の前に気に入った女性が現れたら、
「すべてを忘れてアプローチ」
を、してしまうような、情熱的(?)なところがあります。
そして、女性の側も、そうしたタイ人の性質を熟知していて、
「男はそういうもの。自分もいつか、そんな男性と、道ならぬ恋を…」
なんて考えているフシがあります。
ワンチャンを狙う人たち
そのため、
もしも、あなたが男性で、タイの女性と「友情を築きたい」と思っていても、
相手のタイ人女性のほうは、「きっと、私を狙っているのね」と考えます。
一方、あなたが女性で、タイ人男性と親友になろうとしても、相手の男性は、
「あわよくば…」なんて考えていたりする、ということです。
逆に怒られる?
こうなると、のんびり「友情」なんて、言ってられません。
もしも、相手が未婚者なら、
と、逆ギレをされてしまいます。
一方、相手が既婚者なら、
ってなもんです。
…と、こういう事情で、タイでは特に、「男女の友情」は成立しにくい…というわけです。
我が家のケースで言うと…
実際のところ、私のもとにも、見知らぬタイ人の女性から、
「日本語を教えて欲しい・日本のことを知りたい・通訳してほしい」
と言って、連絡をよこしてくることがあります。
でも、私はやっぱり、「相手の男女関係」を警戒して、ちょっと消極的になりますし、
うちの奥さんも、
「えぇ~、よその奥さんから? 相手の旦那はそのこと知ってるの? ややこしくなると困るから、無視したら?」
と、消極的になっていますし、
相手方にしても、
「やっぱり、既婚男性に突然連絡するなんて… ちょっとハシタなかったかしら?」
と、やっぱり消極的です。
こうして、三者三葉、みんなが、「あらぬ関係」を警戒して、消極的になり…
結局、連絡が途切れるか、話がお流れになるか、なぁなぁになるか、というパターンが多いです。
タイ人女性はタイ人女性を信じない
ただしこれは、「相手がタイ人女性」というケースです。
日本人女性に対しては、うちの奥さんも、信頼していますので、これまで通り、気軽にご連絡してきていただいて大丈夫です。
要は、うちの奥さんは、「タイ人女性を信頼してない」ってことです。
タイ人の女性は、タイ人の女性をあんまり信頼してないようなところがあります。
これは、うちに限ったケースではなく、
タイ在住の読者であれば、おそらく共感をしていただけるんじゃないかと思います。
唯一あるとしたら…
しかし、タイでも、「恋愛関係に発展しない、男女間の信頼関係」が可能なケースもあります。
それは…
「主従関係」です。
つまり、日本人男性のボスと、タイ人女性の部下や従業員、というケース。
この場合は、友情関係ではなく、主従関係ですから、
お互いに深い信頼を築いて、なおかつ恋愛感情は抱かない、ということも可能です。
主従関係はタイでうまくいきやすい
実際のところ、私の見る限り、
タイ人の「恋愛対象外」の異性と、うまくやっている日本人というのは、
この「主従関係」が、きちんとしているケースが多いです。
しかし、これがもしも、主従関係ではなく、
変に「平等」や「対等」をちらつかせてしまうと…
という、「ドロドロ・ギスギス・モヤモヤ」した関係に、陥ってしまいがちなんです。
一度、タイ人と「主従関係」を築いたなら、
その関係をキープしていくことが、男女限らず、タイ人と末永くうまくやっていくコツだと思います。
まとめ
今回の内容をまとめると…
●アッパークラスならありえるが、庶民で男女間の友情は少ない
●なぜならタイでは、「道を外れた恋愛」をしている前例が多すぎるから
●そのため、男女ともに、友情から恋愛に発展することを警戒し、期待もする
●タイでは、恋愛対象外の男女は、お互いに距離を保っている
●日本人の場合、恋愛対象外の異性は、主従関係にしておくのがベスト
●一度主従関係を築いたら、変に「対等感」を出さない。
●今まで主従関係を築いていた相手と、対等になろうとすると、バランスが崩れる
…と、なります。
以上は、もちろん、私の主観に基づく、ただの個人的な考察ですから、
「私は、タイ人の庶民の異性と、長年に渡って友情を維持しています!!」
という人もいるでしょう。
しかし、それはやはり「レアケース」であって、
一般論としては、
「タイではやっぱり、男女間の友情は、難しいんじゃぁないかな??」
と、思うわけです。
お知らせ
突然ですが、ここでクイズです。 この画像、何と書いてあるか、分かりますか?