タイでは意外にも、
「ほっぺにキス」という習慣があります。
しかもこの習慣は、
アメリカ文化の模倣とかではなく、
家族や恋人同士で
日常的に行なわれる、
れっきとしたタイ固有の習慣です。
そこで今回は、
ほっぺに関するいくつかの表現と、
タイ生活必須の
コミュニケーション・ツールの1つである、
「หอมแก้มホーム・ゲーム(ほっぺにキス)」
について、ご紹介していきます。
日本の子供の赤いほっぺたに、タイ人は驚く
ほっぺたは、タイ語で
「แก้มゲーム」と言います。
↓音声はこちらから
ほっぺに関する表現としては、
タイ人は、日本の小さい子供を見ると、
「ナーラック(カワイイ!)」と言った後に、
大体、
「แก้มแดงゲームデーン(ほっぺが赤いね!)」
と言います。
タイでは、子供のほっぺたは別に赤くないので、
日本の子供の赤さには結構驚嘆するらしいです。
さらに強調のために
デーンを2回重ねて、
「แก้มแด๊งแดงゲームデェーンデェーン」
と言うこともあります。
↓音声はこちらから
「แก้มแด๊งแดงゲームデェーンデェーン」
ほっぺにキスをする、というタイの習慣
タイ語で、ほっぺにキスをすることを、
「หอมแก้มホォーム・ゲェーム」
と言います。
これは直訳すると、
「ほっぺの匂いを嗅ぐ」という意味です。
↓音声はこちらから
「หอมแก้มホォーム・ゲェーム」
私は最初、てっきり
「匂いを嗅ぐ」という言い回しは、
遠回しな表現をしているものだとばかり思っていました。
「キスをする」という言い方があまりにも
性的で露骨すぎるために、
「匂いを嗅ぐ」というニュートラルな言い方に、
抑えておこうとしたのではないか、と。
なぜ「キス」ではなく、「匂いを嗅ぐ」と表現するのか
しかし、タイ人たちの
「หอมแก้มホーム・ゲーム」
の場面を観察していると、
「どうもそうではないらしい」
ということがわかってきました。
もともとタイでは、愛する子供や異性の
「ほっぺの匂いを嗅ぐ(ホーム・ゲーム)」、
という習慣がありました。
現にタイ人の
「หอมแก้มホーム・ゲーム」は、
対象者のほっぺに、自分の鼻先を
ちょこっとつける動作であって、
<ぶちゅぅう>という唇がメインではありません。
そこへ西洋人が、
恋人のほっぺに<ぶちゅぅう>とキスをする、
という習慣をタイに持ち込みました。
見た目にはどちらも似たような動作ですよね。
そこで、西洋人の
「ほっぺに<ぶちゅぅう>とキスする」
という動作をタイ語に訳すときに、
タイに元々あった
「ホーム・ゲーム(ほっぺの匂いを嗅ぐ)」
という語を当てたのではないか、
と推測できるわけです。
もちろん、以上は
私の主観的な観察に基づく推測であって、
そういうことを記した文献があるわけではありません。
が、タイ人の普段の生活を見ていると、
「おそらくそうだろう」と思います。
タイ人と家族生活を営んでいる人は、
ほっぺにキスをする習慣を身につけるべき
要は、タイ人の子供や異性に
「หอมแก้มホーム・ゲーム」
を、するように言われたら、
唇を<むちゅっ>とつけなくてもいいんです。
鼻の下あたりを、
<フワッ>と相手のほっぺたにつければ、
それで十分、というコトです。
これなら、
照れずにできそうですよね。
タイの女性は、
スキンシップを非常に大事にしますので、
(というか日本の男性が大事にしなさすぎるのですが)、
「ほっぺにキス」は、
タイ家族生活における、
必須スキル(?)の1つだと言えます。
また、覚えるときは、
「Home Game」
という英語で語呂合わせしたら、
意味もそれっぽいし、
一発で覚えられますよ!
もしもタイで、
家族と暮らしている人は、
「หอมแก้มホーム・ゲーム」を、
日々のコミュニケーションに
ぜひ、取り入れていきましょう!
まとめ
最後に、今回ご紹介したすべての表現を、続けて聞いてみましょう。
แก้มゲーム (ほっぺ)
แก้มแดงゲームデーン (ほっぺが赤い=可愛らしい)
หอมแก้มホーム・ゲーム (ほっぺにキスをする)
タイ人との家族生活では、「ほっぺにキス(ホーム・ゲーム)」は必須スキル。
「Home Game」という英語と語呂合わせで覚えてしまおう。