タイ人がワイ(合掌)をしなくなった理由と、たった1つの解決策【後編】

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現代のタイでは、確実に「ワイ(合掌)をしないタイ人」が増えてきています。

これに伴い、「タイ 合掌」または「タイ 合掌しない」などのグーグルの検索結果では、

「タイ人が合掌しなくなった理由・前編」
の記事が、おかげさまで、上位表示になりました。

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検索ニーズが変わりつつある

これはすなわち、次のような状況を、表しています。

これまでは、タイに関心を持った日本人は、

「タイ人は、人と会うたびにワイ(合掌)をするのか。じゃあ、ワイの文化について、調べてみよう」

というような動機で、「タイ 合掌」というキーワードを、検索していました。

しかし、この昨今、タイでの状況が変わりつつあり…

「タイ人は、人と会うたびにワイ(合掌)をする、と聞いていたけど、思っていたほど、ワイをしてないんじゃぁないの??」

と感じて、検索する人が増えてきた、ということに他なりません。

ワイしない人が多数派になる?

こうした状況から、先日私が書いた「タイ人がワイ(合掌)をしなくなった理由」の記事が、

グーグル検索で、上位表示されるようになったのだと思います。

しかし、「タイ 合掌」で検索をすると、

「ワイ(合掌)のやり方」「ワイの文化を知ろう」など、ポジティブな内容の記事がほとんどです。

「ワイ(合掌)をしない」というテーマについて書いていたのは、私だけでした。

現代のタイ社会というものは、非常に流動的ですから、

ひょっとしたら、近い将来…

「ワイ(合掌)をしないタイ人の方が、多数派になる」

なんていう可能性も、
充分考えられることです。

そして、そうした社会状況に伴って、

「タイ人はワイしない」という、当サイトの記事の需要も、高まっていくと考えられます。

タイ人がワイをしなくなった理由

現在、タイの若者を中心に、「ワイ(合掌)しない人」が増えている理由は、前回の記事でもお話ししたように、

●そもそも合掌の習慣が、きちんと身に付いていない

●欧米など、外国の文化が大量に流入し、伝統文化に取って代わりつつある

●尊敬できない大人が増えて、「ワイしたくない」と感じるケースが増えている

…などが、挙げられます。

また、上記に掲げた理由は、今後タイで、増えることはあっても、減ることはないでしょうから、

そういう事情で、「ワイ(合掌)しないタイ人は、今後増えていくだろう」と、推測できるわけです。

ワイは仏教が由来なのに…

そもそも、

ワイ(合掌)というのは、タイの国教である「仏教」がバックボーンになっています。

つまり、ざっくり言えば、

「仏教徒としてワイをする」ということです。

しかし、タイにおいては、ワイ(合掌)には、仏教的な意味合いも、もちろんあるものの…

対人間の「上下関係」という意味合いが、かなり根強いです。

つまり、タイでは、目上の者と、目下の者とがすれ違ったとき…

「目下の者が、先にワイ(合掌)をしなければならない」

というルールになっている、ということです。

そのため、タイで上下関係が曖昧になると、ワイの習慣も廃れてくることになります。

近代以前なら機能していた

近代以前のように、「身分が厳格に決まっている」という社会状況であれば、

このワイ(合掌)の習慣は、充分機能していたのだろうと思います。

「上のものは上、下のものは下」という状況なら、

「ワイ(合掌)をすべきかどうか」というのも、自動的に決まるからです。

しかし、これまでからお話ししているように、現代のタイ社会では…

「相手は年上だけど、ワイ(合掌)したくない」

というケースが増えています。

身分や上下関係が、非常に「流動的」になっているからです。

「相手のほうが年上だけど、自分は、相手よりも金を持っていて、地位も高い。だから、ワイしない」

「相手のほうが年上だけど、自分は客で、相手は店の従業員である。だから、ワイしない」

「相手のほうが年上だけど、相手は外国人だから、別にワイ(合掌)しなくても怒られない。だから、ワイしない」

…等々、「ワイしなくていい理由」というものが、増えてきたんです。

こういう矛盾があるために、

現代のタイでは、ワイ(合掌)の文化が、徐々に廃れつつある…というわけです。

本来は、仏教のあいさつなのに……

これは、タイ仏教の、最大の矛盾の1つです。

身分を表す儀式?

ワイ(合掌)という文化は、タイにおいては、宗教的な儀式というよりも、むしろ…

「まるで、 鹿がツノの大きさを比べ合うような、互いの上下関係を確認し合うセレモニー」

という意味合いが強い、と言えます。

この時点で、仏教的な意味合いは、一気に薄れてしまいます。

なぜなら、仏教的な意味における、本来のワイ(合掌)というのは…

「相手の仏性(ぶっしょう)を敬う」

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という行為だからです。

ワイの本来の意味合いは?

「仏性(ぶっしょう)を敬う」とは、つまり…

「あなたにも、お釈迦様と同じように、仏としての生命が備わっています」
「だから私は、あなたを敬います」

ということです。

これが、

仏教徒同士がワイ(合掌)をし合う、本来の意味合いです。

相手が小さな子供でも、
どんなにみすぼらしい外見であっても、

「等しく仏性が備わっている」

これを、お釈迦様の言葉で、

一切衆生 悉有仏性
(いっさい・しゅじょう・
しつう・ぶっしょう)

といいます。

「悉」は、「ことごとく」と読みます。

「一切衆生 悉有仏性」とは、

「一切の生きとし生けるものは、皆ことごとく、仏の生命を有している」

という意味になります。

そう考えると、本来のワイ(合掌)という行為は、とても素晴らしいものなんです。

だったら、「年齢や地位や身分は、どちらが上か」なんてことは、

まっっっっっったく関係ないと思いませんか?

というか、せっかくお釈迦様の教えを学んでいるのに、相手の身分や地位に囚われてしまうなんて、非常にもったいないことです。

仏教徒なのに、身分を重視する

ワイ(合掌)という文化自体は、非常に素晴らしいものです。

しかし、どういうわけか、タイの場合は、

「身分や年齢が下の者が、先にワイ(合掌)をする」

というルールになっています。

本来ワイ(合掌)は、「相手の仏性を敬う」という行為であるはずが、

タイでは、身分関係や上下関係が、絡んでいるために、おかしなことになってしまうんです。

「無条件」でやればいいのに…

もしも、
あくまでも「もしも」ですが、
もしも仮に…

「身分や年齢に関係なく、二人の人間が出会ったら、同時にワイをする」

というルールだったら、廃れる、ということもなかったかもしれません。

これなら、本来の仏教の精神にも、ピッタリ合致していますよね。

実際のところ…

タイにやってくる日本の高齢者は、こういうタイの文化を知らない人も多いですから、

相手がタイ人の若者であっても、ワイをします。

そこで、タイの若者は、

「いえいえ、おやめくだされ、こんな若造に!」

という姿勢になるんですが、

でも私は、
「そっちのほうが良い」
と思っています。

逆ワイを流行らせよう

年齢に関係なく、年上が年下に、普通にワイをして、

「私は高齢です。しかしあなたは、こんな老いぼれにも愛情を注いでくれる、素晴らしい方です。

だから、ワイ(合掌)をして、あなたに接します」

という、「逆ワイ」が、もっと流行ってもいいんじゃないかな、と思います。

特に、タイも今後は高齢化が進んでいきますから、

高齢者から自分でワイをしないと、若者からのワイを待っていたら、本当に、なくなってしまいます。

あるいは、

もしも、タイ人の恋人や配偶者がいるなら、「恋人に対してワイをする」というのもアリかもしれません。

タイの恋人はきっと、

「恋人同士でワイなんて、おかしいよ!」と言うでしょう。

しかしそこで、

「いや、あなたは最高の配偶者だから、最高の敬意で迎えたいのです」

と答えたら、ちょっとカッコいいと思いませんか?

まとめ

今回は、「タイ人がワイをしなくなった理由」の続編として、お話ししてきました。

まとめると、

「ワイ(合掌)は本来、仏教的な行為なのに、現代タイ人は、相手の金とか地位とか民族とかを見てしまうから、何だかおかしな感じになっている」

ってことです。

ワイのあり方そのものを、見つめ直すべき時が、来ているのかもしれません。

そこで私は、この解決策は、2つしかないと思っています。

①年下が必ず、年上にワイをする

②年齢や身分に関係なく、同時にワイをする

この2つです。

①は、完全に年功序列制。

地位や身分に関係なく、「年下が先にワイをしましょう」というルールです。

これだと、日本的で良いと思いますが、

しかし、今後はタイでも若者が減っていきますから、①だと、またワイ存亡の危機になります。

そうなると、

②の「無条件でお互いワイ」のほうが、現実的かもしれません。

そしてもちろん、仏教的に見ても、本来あるべき姿は、②のほうです。

本当、タイはこれから、どうなっていくんでしょうね?

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