タイのホテルやレストランなどで、
料金の支払いをする際、意外と戸惑うのが、
「サービスしてもらった分の料金は、込みなのか、それとも、別で加算されるのか」
という点ではないでしょうか。
今回は、そんな「込みの料金/別料金」を確認するときの、
タイ語の頻出キーワードをご紹介していきます。
本来は、「店側のマナー」
日本の場合は、「明朗会計」というのが、
いわば「商売のマナー」になっていますから、
「料金に込みか、別か」で頭を悩ませるようなことは、
普段の生活ではほとんどありませんよね。
例えば、、
あなたが、日本のラーメン屋さんで、「スープ多めで」という注文をしたとします。
この時、店員さんは、
もしもスープが有料なら…
「スープ多めは、プラス50円となっておりますが、よろしかったでしょうかぁ?」
と、ちゃんと言ってくれますよね。
お客は、「スープの料金は別」ということを、
店員さんから聞かされたうえで、
「じゃあ、それでお願いします」
あるいは、
「スープは増量しなくていいです」
という判断をするわけです。
タイ人はあまり「有料です」とは言わない
でも、タイって、そういうことを事前に言わないんです。
「お料理に、〇〇をお付けしますか?」ということを店員さんに聞かれ、
「はい、じゃあ、お願いします」と、言われるがままにつけてもらったら、
「実は、〇〇は有料だった…」
なんてことは、よくあります。
その値段が、たとえ数十円単位だったとしても、
「有料なら、なんで初めに言ってくれないの?」
っていう不満が、やっぱりどうしても残ってしまいますよね。
そうした事態を避けるためにも、「料金に込み」「料金とは別」というキーワードは、覚えておく必要があるんです。
では、前置きが長くなりましたが、次に、「込み/別」を表す、タイ語のキーワードをご紹介していきます!
「込み」はタイ語で何と言う?
「込み」は、タイ語で
รวม ロヮム
と言います。
また、「価格」のことは、タイ語で
ราคา ラーカー
と言います。
ですので、
ราคา รวม
と言えば、「込みの値段です」「料金に込みです」という意味になります。
例えば、
次のような例で考えてみましょう。
現在タイでは、「朝食付き」のゲストハウスが増えてきています。
昔は、ゲストハウスと言えば
、「素泊まり専門」というところがほとんどだったのですが、
最近は、タイ人旅行者のニーズもあって、「宿泊+朝食付き」、
いわゆる「B&B(ビーアンドビー)」のスタイルをとっているゲストハウスが、増えてきているんです。
ですので、この場合、朝になると、ゲストハウスの従業員が、
「朝食の卵は、目玉焼きにしますか?それともスクランブルエッグにしますか?」
という、まるで西洋人のような(笑)ことを聞いてきます。
そして、ここでお客が気になるのは、
「それは、宿泊料金に含まれているの?」という点ですよね。
その時は一言、
(料金に込みなの?)
のように質問すれば、
「そうです、ラーカー・ロヮムです」
のように答えてくれますから、
安心して(?)朝食を食べることができます。
「別料金です」はタイ語で何と言う?
では今回のもう一つのキーワード、
「別料金です」
という意味のタイ語を見てみましょう。
「別料金です」というときのタイ語は、
ต่างหาก
ターン・ハーク
と言います。
この「ターン・ハーク」という言葉は、意外と使用頻度が高くて、日常生活でもよく登場するフレーズです。
最もよく使うのは、「追加料金が必要なのかどうか」を確認する、というケースです。
例えば、ホテルで食事を取るとして…
その食事代が、宿泊料金とは別なのであれば、
「ターン・ハーク(別です)」
と言います。
または、คิด キット(計算する)を前に置いて、
キット・ターン・ハーク
(別計算(=別料金)です)
と、言ったりします。
■料理の前工程
「ターン・ハーク(別)」というフレーズは、
料金の話題以外でも、
例えば、「タイカレー」を作るときに…
「ここで、ナムプリックを投入します」
のように、教えられることがあります。
しかし、日本人の感覚だと、
てっきり、「ナムプリック」という商品が売っていて、それを買ってきて、投入する、
…のように考えてしまうのですが、
ナムプリックというのは、「自家製のだし汁」のようなものですから、
タイ料理の場合、ナムプリックは、別で作っておかなければなりません。

タイ料理の定番『グリーンカレー』
こういうとき、「このナムプリックを作る工程は、カレースープ作りの『別工程』です」…というようなニュアンスで、
「ターン・ハーク」と言ったりします。
■オプション料金
また、このほかにも、例えばタイでは、
「家庭用のクリーニング屋」という商売があります。
これは、一般家庭の衣類を回収して洗濯し、洗濯が終わったら、その家庭まで配達してくれる、…というサービスです。
こういう時も、「柔軟剤は別」「アイロン掛けは別」「毛布は追加料金が必要」…などは、お店によって違いますから、
ターン・ハーク?
(その料金は別なの?)
という質問フレーズは、必須になります。
「決まり文句」としても使いやすい
また、「ターン・ハーク」の場合は、決まり文句として使える、というのも大きいです。
「ターン・ハーク」一言だけで、
「それは、別なんです」
というふうに、文として完結するので、非常に使いやすいです。
一方、「ロヮム(込み)」のほうは動詞なので、
ロヮム・カー・ホォーン
(部屋代が込みです) とか、
ロヮム・カー・アハーン
(食事代が込みです) のように、
後ろに目的語を取ることがあるため、
「何が、何を含むのか」という説明が、若干ややこしいです。
その点、「ターン・ハーク」は1語で文として成立するため、非常に使いやすいので、これだけでもぜひ、覚えておきましょう。
まとめ
今回は、「込み料金」「別料金」と言いたいときのタイ語のキーワードについて、ご紹介してきました。
รวม ロヮム
●込みの料金
รวมราคา
ラーカー・ロヮム
●別料金/別工程
ต่างหาก
ターン・ハーク
●別計算です
คิดต่างหาก
キット・ターン・ハーク
いかがでしょうか?
そこまで、難しいフレーズではないですよね。
今回のテーマで、ぜひ覚えておいてほしいポイントは、
「別料金で加算される時、タイ人は事前に言ってくれないことが多い」
ということです。
大事なことなので、もう一度言います。
タイ人は、別料金が発生することを、事前に言ってくれないことが多いんです。
このことは、タイ生活ではしっかり覚えておいてください。
「明朗会計だと思っていたのに…」と、不愉快な思いをしないためにも、気になった時はすぐ、
ターン・ハーク?
(それは別なの?)
と、気軽にタイ語で聞いてみるようにしましょう!
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