今回は、
「うざい!/うっとうしい!」
というニュアンスを表すタイ語のフレーズを、ご紹介していきます。
フレーズ1:ラムカーン(うざいと感じる)
「うざい!」という日本語に、一番近いニュアンスは、タイ語で、
รำคาญラムカーン
と言います。
ラムカーン!(うざい!)
↓音声はこちらから
รำคาญラムカーンは動詞です。
辞書で意味を調べると、
「辟易(へきえき)する」という訳語が載っています。
「辟易」とは、話し言葉っぽく言うなら、「うざいと感じる」のようなニュアンスです。
使い方としては、
รำคาญラムカーン!
(うざく感じます!)
と、一語で言っても構いませんし、
รำคาญเขาラムカーン・カオ
(彼をうざく感じます!)
のように、うしろに目的語をおいて、「誰々を鬱陶しいと思う」という言い方もできます。
フレーズ2:ナー・ラムカーン(うざい!)
●ラムカーン(動詞)
「うざいと感じる」
●ナー・ラムカーン(形容詞)
「うざい」
上記2つの違いが、お分かりでしょうか。
タイ語では、動詞の前に「ナー」をつけると、形容詞の意味になるものがあります。
最も有名なのは、おそらく
●ラック(愛する)
→ナー・ラック(かわいい)
ではないでしょうか。
また、
●キン(食べる)
→ナー・キン(おいしい)
ユゥ(住む)
→ナー・ユゥ(住み心地がいい)
というのもあり、いずれも、意味がそれっぽくて、覚えやすいですよね。
これらはみな、生活でよく耳にするフレーズですので、ついでに覚えてしまいましょう。
話を「うざい!」に戻すと…
今回ご紹介している「รำคาญラムカーン(うざいと感じる)」という動詞も、前に「ナー」をつけると、
●น่ารำคาญナー・ラムカーン(うざい!)
という形容詞になります。
…とまあ、以上は、文法の大まかな説明ですが、実際の会話では、
「ラムカーン!」も
「ナー・ラムカーン!」も
ニュアンスに大きな違いはありません。
ナー・ラムカーン!(うざい!)
↓音声はこちらから
フレーズ3:ナー・ブア(うんざり!)
ラムカーン(うざい!)によく似たニュアンスのタイ語として、
●เบื่อブア ●น่าเบื่อナーブア
うんざりする(動詞)
うんざりだわ(形容詞)
というのがあります。
この言葉は、タイではどういうわけか、シングルマザーの女性が、よく口にしているのを耳にします。
おそらく、シングルマザーは、未婚女性よりも、「うんざり!」と感じる瞬間が、圧倒的に多いからだろうと考えられます。
【タイでシングルマザーが多い件】の記事も、参考にしてみてください。
「ナーブア」が使用される具体的なシチュエーションとしては…
人生2回めの大恋愛で、やっとこれからうまくいくと思っていたら、また騙されて、
「ナーブア(もううんざりだわ!)」
今月のバイクのローンをやっと払えたかと思ったら、大家に滞納家賃の催促をされて、
「ナーブア(もううんざりだわ!)」
子供の携帯料金も馬鹿にならないし、
上司は朝からくどくどと説教たれるし、
「ナーブア(もううんざりだわ!)」
のような場面で使われます。
これらは、あえて漢字の熟語で表現すると、
「倦怠」「厭世」
というようなニュアンスです。
まとめ
最後に、今回ご紹介したすべての表現を、続けて聞いてみましょう。 ↓音声フル
●รำคาญラムカーン
(うざいと感じています!)●น่ารำคาญナー・ラムカーン
(うざい!)●เบื่อブア
(うんざりする!)●น่าเบื่อナーブア
(うんざりだ!)
以上4つのフレーズを、ご紹介しました。
いずれも、普段の生活でわりとよく耳にするフレーズです。
もしもあなたが、
「バスでうるさい客に出会った」
「ホテルで迷惑な客に出会った」
「隣人トラブルに疲れた」
など、タイで誰か他の人から迷惑や倦怠感をこうむって、
「うざい!」「うんざりだ!」
という気持ちをタイ語で伝えなければいけないような状況の時には、
●หน้ารำคาญナー・ラムカーン
(うざい!)
●น่าเบื่อナー・ブア
(うんざりだ!)
というフレーズを、ぜひ使ってみましょう。