タイ語中級用のテキストはあるの?(1)~初級者と中級者の最大の違いとは

タイ料理

「タイ語初級者と中級者とでは、具体的にどこが違うのだろうか?」

「自分はタイに住んで2年になるけれど、もう中級者になれただろうか?それとも、まだ初級者だろうか?」

と、考えたことはありませんか。

これは、タイ語を学び始めて、
ある程度時間が経過した人たちが、

共通して疑問に感じていることの1つです。

特に、
勉強が進んだ人であれば、

自分が中級者になれたかどうか、

というのは気になるところだと思います。

そこで今回は、

タイ語初級者と中級者との最大の違いは何か、

そして、

中級者になるためには、具体的にどのようなスキルを身につければ良いのか、

ということについて、
ご紹介していきます。

意外とみんな知らない、
初級と中級の違い

私自身、
タイの長期滞在者達の輪に入って
会話をしていると、

「あの人のタイ語は
中級者レベルですか?」

という趣旨の質問をされることが、
よくあります。

そうした質問を
何度か受けて感じたのは、
多くのタイ語初級者にとっては、

「どのレベルを持って中級とするのか」

という基準が極めてあいまいである、
ということです。

そこで私は、
タイ在住者たちの
タイ語レベルを観察しながら、

「この人はまだ初級」
「この人はもうすぐ中級」
「この人はすでに中級以上」

と、自分の頭の中で、
彼らの上達度を振り分けていく、
という作業を、
しばらく続けていました。

そうしているうちに、

「タイ語の初級者と中級者の最大の違い」

というものが、
自分なりに見えてきました。

中級には総合的なスキルが必要

「何をもって中級とするか」
と考えたとき、

多くの人は、

知識量?語彙数?あるいは検定何級?

ということを、
断片的に考えてしまいがちです。

確かにそれらは、
ある1つの物差しにはなります。

しかし、

検定2級を持っていたからといって、会話ができるとは限りませんし、

また、

日常会話に不自由しなかったとしても、語彙力が足りなければ会話の幅は広がりません。

つまり、

断片的なスキルだけでは、中級者とは言いがたい、

ということになります。

タイ語能力というものを測るときは、それら1つ1つのスキルを包括した、いわば総合的なスキルを見なければなりません。

総合スキルの有無を示すたった1つの基準

前置きが少し、
長くなってしまいましたが、
ようやく結論です。

総合的なタイ語スキルが身についているかどうかを確認するための、たった1つの基準があります。

それは、

「目に見えないものについて話ができ、聞き取れること」

だと、私は考えています。

あまりにも平易な内容なので、
意外に思われるかもしれません。

しかし、

「目に見えないものについて話ができ、聞き取れること」

これができる人は、
間違いなく中級者である、

というのが、私が20年間のタイ語生活で得た結論です。

タイ語ができなくても理解できるケース

例えば、

あなたがソムタムの作り方を、タイ人に尋ねるとします。

もしもこの時、

ソムタムの材料である半熟マンゴーやすり鉢、ナイフやまな板などが目の前にあり、

タイ人が実際にソムタムを作りながら、手取り足取り教えてくれれば、

たとえ、あなたがタイ語を全く理解できなかったとしても、おそらくあなたは、ソムタムの大体の作り方が分かるはずです。

ここで重要なことは、

もしも具体的な物が目の前に見えているなら、語学ができなくても理解はできる、

ということです。

ここで言えば、
ソムタムです。

ソムタムが目の前に見えているのですから、たとえタイ語が全く分からなくても、

「ソムタムについて話しているんだな」ということだけは、なんとなくわかります。

しかし、

この「わかる」というのは、語学とは関係がないですよね。

ソムタムが目の前に見えている状態で、ソムタムの作り方についての話が分かったとしても、

それはタイ語能力によるものではない、

ということなんです。

でも、もしも、

目の前に、ソムタムの材料が全く何もない状態で、

タイ人が、口頭だけでソムタムの作り方を説明したとしたら、あなたはそれを理解できるでしょうか?

これは、さっきとは全く条件が違います。

はっきり言って、
かなり難しいです。


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でも、
もしもこれができるなら、

あなたはすでに、タイ語中級者です。

目の前にないものを伝えるスキル

逆もしかり。

会話能力についても、
同じことがいえます。

目の前にないものについて、相手にタイ語で話して、相手のタイ人が十分理解できるならば、

それは中級者レベルだということです。

先程の、ソムタムの例と同じです。

例えば…

あなたが、おにぎりの作り方をタイ人に教える、という場面を考えてみてください。

目の前にご飯と海苔がある状態と、全く何もない状態とでは、

伝える難易度はまるで違うと思いませんか?

たとえタイ語の初級者であっても、

目の前にご飯と海苔がある状態なら、相手のタイ人におにぎりの作り方を教えることは、十分可能です。

しかし、

もしも目の前にご飯も海苔も全く何もない状態で、おにぎりの作り方を口頭だけでタイ語で教えることができるとしたら、

その人は、間違いなく中級者以上です。

周囲にもこのセオリーをあてはめてみよう

また、もしもあなたが
知り合いの日本人の
「タイ語レベルを測ってみたい」
と思ったならば、

目の前にないものについての話題がどれぐらいできるのか、注意して見てみましょう。

「あの人は中級者だと思っていたけれど、目の前にないものについての話はあんまり出来ない」

というケースは、
意外と多いです。

目の前にある物について話すのは、結構簡単なんですよね。

そのときのタイ語が多少上手でも、

それは語学力とはあんまり関係がないことなんです。

ですので、これを機に、

周囲のタイ語学習者のタイ語レベルを、測ってみるのも面白いかもしれません。

私の感覚としては、

「中級者だと思われている人たちのうち、おそらく半分は、まだ初級者ではないか」

と思います。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、「タイ語中級用のテキストはあるの?」の第1回として、

タイ語初級者と中級者とを見分ける最もシンプルな基準、というテーマでお話しをしてきました。

初級者と中級者と見分ける最もシンプルな基準、それは…


目の前にないものについて会話ができるかどうか、

ということです。

語学の上達度を測るには、
いくつかの物差しがあります。

  • 語彙力、
  • 作文力、
  • 聴解力、
  • 会話力、

等々です。

しかしこれらは全て
必要ではあるものの、
どれも1つだけでは不十分です。

トータルの、
総合的なスキルが必要になります。

今回ご紹介した「目の前にないものについて会話できる」というスキルは、

  • 語彙力、
  • 作文力、
  • 聴解力、
  • 会話力、

全てのスキルが、
まんべんなく
身に付いていなければ、
できないことです。

ですので、

これができる人は、間違いなくタイ語の中級者以上です。

もしもあなたが、
ある程度タイ語の学習が進んで、

「自分はもうすでに、
タイ語中級者になれただろうか」

という疑問を抱いているなら、

今回ご紹介した、

「目の前にないものについて、会話する能力があるかどうか」

を確認してみてください。

話題は何でも構いません。

知り合いのタイ人に対し、今その場にないものについて、話してみましょう。

このとき、できるだけ、普段話さない話題のほうがいいです。

サッカー部員がサッカーの話をするのは伝えやすいですから、

サッカー部員があえて映画の話など、

自分にとって全然身近でないものを、タイ人にタイ語で話してみてください。

もしも相手にちゃんと伝えることができて、相手と会話のキャッチボールができるなら、

あなたは、もう中級者だと自信を持ってもいいと思います。

でも、もしもあなたのタイ語力が、「目の前にないものについての話ができるレベル」にまだ達していないなら、

「どうすれば達することができるのか」を知りたいですよね。

そこで次回は、
タイ語に中級者になるための、

最も適切な練習方法を、
ご紹介していきます。

ただし、見ての通り、私の文章はかなり説明がクドく、ダラダラしていますので、

ひょっとしたら、

中級到達法の具体的な説明は、第3回以降になるかもしれません。笑

それではまた。

●目の前にない、身近でない物事についての話ができるなら、その人はもう中級者以上。

→【第2回】に進む


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