タイ語で「水疱瘡(みずぼうそう)」を表す単語は、
「อีสุกอีใส
イースック・イーサイ」
と、言います。
名前がやたら長く、不思議な響きをしているので、一回聞いたら忘れにくいと思います。
タイで水疱瘡が流行
2019年2月下旬、タイでは水疱瘡が大流行しました。
日本の場合、水疱瘡というものは、
「ほぼ毎年流行して、小学校低学年~中学年くらいの子がかかる」
というのが一般認識ですよね。
おそらく、今これを読んでいる日本人読者のほぼ90%は、
子供のころに水疱瘡にかかった経験があるのではないでしょうか。
タイでは流行しない年の方が多い
しかし、
タイにおける水疱瘡(อีสุกอีใสイースック・イーサイ)は、流行しない年の方が多いんです。
このため、タイ人の大人は「イースック・イーサイ(水疱瘡)になったことがない」という人も多く、
今年のように水疱瘡が流行った時に、大人も子供も、一斉に水疱瘡にかかってしまうわけです。
日本で初めて水疱瘡にかかる人も
私の知り合いのタイ人女性は、日本人男性と結婚して日本へ移住し、
「生まれて初めて水疱瘡にかかった」
と言っていました。
これはつまり、タイ人にとって水疱瘡は、日本ほど一般的な病気ではないことを示しています。
タイ人は水疱瘡を恐れている
こうした事情から、タイ人の大人は、日本人に比べて水疱瘡を「かなり恐れている」という印象があります。
現に、SNS内を「อีสุกอีใสイースック・イーサイ」で検索してみたところ、
2018年以前はほとんど投稿がなかったのに対し、
この2月になってからは「イースック・イーサイ(水疱瘡)」に関するおびただしい量の投稿がなされていました。
いわく、
「友達がイースックイーサイで学校を休んでいる!」
「先生もイースックイーサイで、授業も休講になった!」
…などです。
中には、患部がじゅくじゅくしたアップの写真を載せている人もいて、
タイ人にとって、イースックイーサイ(水疱瘡)はおそらく、
「何か恐ろしい皮膚病のようなもの」
という認識なのだと思います。
「美しさ」にこだわるタイ人
また、特にタイ人は、見た目の美しさに異様にこだわる傾向があります。
水疱瘡になることによって、肌に跡が残ることも、彼らが水疱瘡を極度に恐れる理由の1つなのだろうと考えられます。
水疱瘡の対処法は?
水疱瘡にかかったときは、なるべく患部を「触らない」ようにしなければなりません。
「じゅくじゅくの患部を触らないこと」
「治るまで自宅から出ないこと」
これが、水疱瘡にかかった時のたった2つの対処法です。
大抵の場合、水疱瘡はほうっておけば自然に治りますから、
あまりあれこれと対処しようとしないことが重要です。
水疱瘡に関するタイ語
ちなみに、タイ語で「病気が流行する」は、
「ระบาดラバート」。
「水疱瘡が流行する」は、
「อีสุกอีใสระบาด
イースック・イーサイ・ラバート」
と言います。
今回は時事ネタとして、これらのフレーズを覚えておきましょう。