日本語をタイ語に翻訳するのと、タイ語を日本語に翻訳するのとでは、どちらが難しいか

会議

日本語からタイ語に訳すのと、
タイ語から日本語に訳すのとでは、
どちらのほうが難しいか。

これは、翻訳の仕事をしていると、

必ずと言っていいほど
聞かれる質問の1つです。

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また、
ある程度タイ語の学習にゆ
関心がある人であれば、

「一体、どちらの方が
難しいんだろうか?」

と、一度は考えたことが
あるのではないでしょうか。

そこで今回は、
このテーマについて、
少し深く掘り下げてみようと思います。

日本語を書くのは世界一難しい

まず、結論を先に言うと…

日本語からタイ語に訳すのと、
タイ語から日本語に訳すのとでは、

後者の、
タイ語から日本語に訳すほうが、
はるかに難しいです。

これは、意外に思われる方が
いるかもしれません。

一般的な考え方からすれば…

「日本語のネイティブである日本人なら、
タイ語から日本語に訳す方が
簡単なんじゃないの?」

というのが、
いわば定説だからです。

しかし、

いざ実際の翻訳や、
執筆活動などを
始めてみると…

タイ語の読み書きを
ある程度身に付けさえすれば、

日本語を書くよりも、
タイ語を書くほうが、
はるかに簡単です。

たとえ、ネイティブの日本人であってもです。

私自身、
仕事でタイ語の文章を
書くようになってからというもの…

むしろ、

日本語の難しさのほうを、
つくづく思い知らされることが
よくあります。

日本語を書くほうが、タイ語より難しいと言える3つの理由

「タイ語を書くよりも、
日本語を書くほうが、
はるかに難しい」

私がそのように考える理由は、
3つあります。

日本語のバリエーションは無限

例えば誰もが知っているタイ語で
อร่อยアローイ
というのがありますが、

これを日本語に訳す場合、
いったいどれぐらいの訳し方があるか。

思いつく限り、列挙してみます。

おいしい/おいしいよ/おいしいね/おいしかったよ/おいしかったわ/おいしいです/おいしいですね/美味だ/うまい/うめえ・・・etc.
(タイ語は過去形がない)

こうしたバリエーションは、
文脈、話者の年齢や性別、
話者と聞き手の関係などによって、
微妙に変化します。

例えて言えば、

悟空とブルマと悟飯が、
同じ料理を食べて、

同じように「美味だ」という感想を持ったとしても、そのコメントはそれぞれ違うだろう

…ということです。

「おいしいわよ、孫くん」
「うっめえーー」
「おいしいですね、父さん」

…みたいな。

日本語は、なんて複雑なんだ!

って、思いませんか?

一方、タイ語でこれを言うと、

上記の語群は、
すべて「อร่อยアローイ」1択です。

語尾に「ครับカップ(男性の丁寧語)」や
「ค่ะカァ(女性の丁寧語)」をつけたとしても、
バリエーションはせいぜいその程度で、

日本語の複雑なバリエーションには、到底及びません。

一般人の語彙の量が圧倒的に違う

語彙の量が、圧倒的に違う。

これは前項でご紹介した
バリエーションとは、少し違います。

終助詞や男言葉女言葉、方言などの
バリエーションの複雑さもさることながら、

日本語は、

「単語の量そのものが多い」
ということです。

例えば、
「สวยソヮイ」という言葉がありますが、

日本語にこれを訳すとなると、
先程と同様、

きれい/うるわしい/美しい/見目うるわしい/あでやか/美形だ/美人だ/端麗だ・・・etc

など、多くの語彙があり、
それらを場面ごとに、
できるだけ適切に
使用しなくてはなりません。

また、これだけではありません。

きれいな女性を「美女」と言い、
きれいな字を「達筆」と言い、
きれいな月を「名月」と言い、
きれいな山を「秀峰」と言い、
きれいな景色を「風光明媚」
なんて言ったりします。

要は、「物」ごとに、
きれいさを表す言葉が存在している、
ということです。

この時点ですでに、
一般の日本人の語彙量はハンパないです。

一方、タイ語を書くときは、

สวยソヮイの一語で
ほぼ全てのシチュエーションを
カバーできてしまうのですから、

日本語よりもはるかに簡単なんです。

日本語は日本の大人でもマスターできない

タイ人のタイ語の文章を読んでいて、
気がついたことがあります。

それは、

タイ語では、
優秀な高校生が書いた文章と、
大人が書いたフォーマルな文章とで、
あまり違いがない、

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ということです。

言い換えれば、

優秀な高校生が書いた文章は、
タイ全国どこでも通用する

ってことになります。

これはつまり、
私たち外国人にとってみれば、

少なくとも、タイの高校生レベルの文章能力があれば、タイ語で情報発信ができる

ということを意味します。

一方、日本語はどうでしょうか。

日本語は、
書けば書くほどレベルが上がっていく、
と言われますよね。

これはつまり、

生涯で10万文字を書いた日本人Aさんと、
数千文字しか書いていない日本人Bさんとでは、

文章の質がまるで違う、
ということです。

日本語で情報発信をする場合、
数千字のBさんには読んでもらえても、

10万字のAさんには、
文章のレベルが
バレてしまうことになります。

先程お話した語彙量もしかりで、
「書き手の語彙が少ないこと」も、
Aさんにはバレてしまうんです。

一方、タイ語はどうでしょうか。

優秀な高校生が書いたSNSの投稿と、
百戦錬磨のビジネスマンが書いた投稿とで、

内容には差があっても、
文章力の差は、
ほとんどありません。

私はある時、
「ハッ」とこの事実に気がついて、

それ以来、

「タイ語で文章を書く方が簡単だ」
と考えるようになり、


タイ語で情報発信をしていこう、

と、考えるに至ったわけです。

まとめ

今回は、

日本語をタイ語に訳すのと、
タイ語を日本語に訳すのとでは
どちらが難しいか、

という点について、
少し深く掘り下げてみました。

タイ語から日本語に訳す方が、
圧倒的に難しい

といえる理由として、

日本語は

  • バリエーションが豊富
  • 語彙が豊富
  • 読み手のレベルが高い

の3点をご紹介しました。

「日本人だから日本語を書くほうが簡単」
というのは、

タイ語レベルが、
「初級の段階」
のみに限った場合です。

タイ語レベルが中級以上、つまり、
タイ人の高校生が書く文章を
書けるようになれば、

その文章は
タイ全国どこでも
通用するわけですから、

タイ語で文章を書くほうが
はるかに簡単です。

反対に、日本語の文章は、
ある程度訓練を積まないと、
「文章のレベル」が、
読み手にばれてしまいます。

「日本語は、日本人の大人でも難しい」
と言われる所以は、
まさにここにあります。

その点、タイ国民のタイ語の能力は、
おおむね横並びで、
あまり大きな差がありません。

そのため、

たとえ日本人でも、
タイ語をある程度習得して、
平均のレベルにさえ達することができれば、

タイ語でSNSを書いたり、
ブログを立ち上げることだって、
できるんです。

実際、やっている人はけっこういます。

私自身、
タイ語でもブログを運営していますが、

おそらく、そのブログを読んだタイ人は、
「日本人が書いた」
とは気づかないと思います。

それは決して、
私のタイ語能力が高いのではなく…

読み手であるタイ人の文章力が、
全国ほぼ均一で、差がないからです。

もしもあなたが、
タイ語でブログを書けるようになれば、
ブログやSNSのネタは、単純に倍になります。

タイ語ブログについては、
ぜひトライをして欲しいと考えているので、
また後日、改めてご紹介します。

それではまた!

日本語ほど複雑で難しい言語は、世界中どこを探してもない。

日本語を書く難しさに比べれば、タイ語で文章を書く方がよっぽど簡単である。


追記

おかげさまで、この記事は、長い間、多くの読者の方に読んでいただいています。

初めて公開したのは2016年なのですが、その後も、ちょくちょく閲覧回数が増えているため、

私も、この記事については、定期的に加筆修正をして、

今年も、最新の日付で、公開し直している、というわけです。

実際のところ、

「日本語の難しさ」というものに対し、当の日本人自身が、あまり関心のないことが多いです。

そういう事情もあって、「日本語とタイ語はどちらが難しいか」というテーマは、広く需要があるのだろうと思っています。

それでは今後とも、よろしくお願い致します。


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