ก๋วยเตี๋ยว クイティアオという単語をタイ文字で書くと、
上に、「プラス」のような記号が付いています。
これは、生粋のタイ語単語に使われることはあまりなく、主に、中国語系の単語に付いていることが多いです。
では、「ก๋วยเตี๋ยว クイティアオ」という単語は、一体どこから来たのか、というのが今回のテーマです。
じつは、「ก๋วยเตี๋ยว クイティアオ」は、元は外来語で、「潮州語」が語源です。
潮州というのは、あまり聞きなれない言葉だと思いますが、
潮州とは、上海に近い中国南部の地名で、タイの華僑の発祥の地でもあります。
つまり、タイの華僑には、先祖が潮州からやってきた人が多い、ということです。
そのため、現代のタイ語には、この潮州語に由来するものがけっこうたくさんあり、
今回の「ก๋วยเตี๋ยว クイティアオ」も、その1つで、元々は潮州語の単語です。
潮州では、米麺の汁そばのことを「粿条(かじょう)」と呼んでいます。
そして、「粿条(かじょう)」という漢字を、潮州語で発音すると「クイティアオ」になり、
これがつまり、現代のタイ語のクイティアオの語源である、ということです。
タイの華僑の多くは、ルーツが潮州であるため、
多くの潮州語の語彙が、タイ語に入っています。
そして、潮州語由来のタイ語単語には、
「ก๋วยเตี๋ยว クイティアオ」のように、タイ文字の上に独特の記号がついていることが多い、というわけです。
また、タイ語で机のことを「โต๊ะ トッ」というのですが、
「โต๊ะ トッ」の上にも、また独特な記号が付いてます。
なので、たぶん机のトッも、元は潮州語で、漢字の「卓」とかの潮州読みなのだろうと思います。
まとめると、、
タイの現代社会は、タイ華僑とのつながりが深く、中国語の語彙が多く輸入されています。
しかし、タイの場合、
それは中国標準語の北京語ではなく、南方の「潮州語」なのです。
今回のテーマである「クイティアオ」は、その最も代表的な例の1つである、というわけです。
潮州語については、こちらの記事でも紹介していますので、参考にしてみてください。
今回は、「クイティアオと潮州語」についてのお話しでした。
それではまた。