タイ語は「家族」を表す言葉、「親族名称」が非常に豊富です。
今回は、タイ語の親族名称を、ドラゴンボールの世界で例えながら見ていきましょう。
誰を基準にするか
まず始めに、「パン」を基準にして考えてみます。
タイ語の親族名称を考える際は、
民法の「親族法・相続法」を考えるときと同じで、「基準となる中心の人物」を決めなくてはならないからです。
父母
タイ語で「両親」は「ポォー・メェー」と言います。
パンから見ると、
悟飯が「ポォー」で、
ビーデルさんが「メェー」です。
そして、
息子は「ルゥーク・チャーイ」
娘は「ルゥーク・サーオ」
と言います。
悟飯とビーデルさんから見ると、
パンは「ルゥーク・サーオ」に当たります。
また、悟空とチチにとっては、悟飯と悟天が「ルゥーク・チャーイ」になります。
きょうだい
上のきょうだいを「ピー」
下のきょうだいを「ノーン」
と言います。
これに、「男/女」を表す「チャーイ/サーオ」を後ろにつけて、
ピー・サーオ 姉
ノーン・チャーイ 弟
ノーン・サーオ 妹
たとえば、
17号は、18号さんの弟で、
「ノーン・チャーイ」です。
反対に、
18号さんは、17号の姉で、「ピー・サーオ」です。
祖父母
タイ語では、「祖父母」を言う際、
父方の祖父母か、
母方の祖父母かを区別します。
父方の祖父母は、「プー・ヤー」と言います。
なので、パンにとっては、
悟空がプーで、
チチがヤーです。
パンの母方の祖父はミスターサタンになるので、
ミスターサタンが「ター」、
ミスターサタンの奥さんが、「ヤーイ」になります。
トランクスで言えば、ブリーフ博士夫妻が「ター・ヤーイ」に当たります。
なお、ター・ヤーイは、
親族ではない世間一般の「おじいさん・おばあさん」に対しても使います。
また、「孫」のことは
「ラーン」と言います。
おじおば
次に、「おじおば」についても見てみましょう。
親の兄をルン
親の姉をパー
と言います。
たとえば、
悟飯にとっては、悟空の兄であるラディッツが「ルン」になります。
また、タイ語では、「父親の下のきょうだい」を「アー」と言います。
パンから見て、悟天は、父親の弟なので、「アー」に当たります。
「母親の下のきょうだい」なら、「ナー」になります。
マーロンにとって、18号さんの弟に当たる17号は、「ナー」となります。
また、「ラーン」には、「甥・姪(おい・めい)・いとこ」という意味もあります。
要は、「孫・甥・姪・従兄弟」など、自分よりも代数が下の親戚全般をひっくるめて、「ラーン」と呼ぶ、ということです。
上の代を表す語は多いのに、下の代を表す語が少ない、というのも、タイ語の親族名称の特徴です。
婿・嫁
「婿・嫁」についても見ていきましょう。
婿は「クーイ」
嫁は「サパイ」と言います。
これは、「結婚によって家族になった者」を指す言葉です。
こういう関係のことを、「姻族(いんぞく)」と呼びます。
クーイは、
「結婚によってうちの家族になった、よその男」
サパイは、
「結婚によってうちの家族になった、よその女」
という意味です。
たとえば、
悟空一家にとって、ビーデルさんは「サパイ」です。
これに、「上下」や「子」を表す言葉を続けます。
チチにとって、ビーデルさんは息子の嫁なので、「ルゥーク・サパイ」になります。
また、悟天にとっては、兄嫁なので、ビーデルさんは「ピー・サパイ」になります。
いっぽう、
ミスターサタンにとっては、悟飯は婿なので、「ルゥーク・クーイ」です。
なお、
「クーイ(婿)」と「サパイ(嫁)」の用語は、「同居しているか否か」を問いません。
結婚によって家族(姻族)関係が生じたなら、
同居別居に関係なく、「クーイ(婿)/サパイ(嫁)」と呼びます。
まとめ
いかがでしょう。
用語はかなり難解ですが、ドラゴンボールの世界を思い浮かべながら考えると、
比較的理解しやすくなると思います。
今回は、非常にたくさんの単語が登場しましたので、最後にもう一度、おさらいしておきましょう。
แม่ メェー 母
ลูก ルゥーク 子
ลูกชาย ルゥーク・チャーイ 息子
ลูกสาว ルゥーク・サーオ 娘
พี่ชาย ピー・チャーイ 兄
พี่สาว ピー・サーオ 姉
น้อง ノーン 下のきょうだい
น้องชาย ノーン・チャーイ 弟
น้องสาว ノーン・サーオ 妹
ย่า ヤー 父方の祖母
ตา ター 母方の祖父
ยาย ヤーイ 母方の祖父
หลาน ラーン 孫
ป้า パー 両親の姉
หลาน ラーン 甥・姪・いとこ
อา アー 父の下のきょうだい
น้า ナー 母の下のきょうだい
↑ここはちょっとややこしいです。
婿・結婚によって家族になった男
สะใภ้ サパイ
嫁・結婚によって家族になった女
と、なります。
タイ語の親族名称はかなりややこしいので、全部を暗記する必要はありませんが、
自分の家の家族構成だけでも、言えるようにしておきましょう!