タイは寒い?タイの冬の方が、日本よりも「寒い」と感じる4つの理由

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今年の冬も、タイは「極寒」となりました。

あの「超蒸し暑い」と言われるバンコクでさえ、15℃前後。

チェンマイ・チェンライなど、
北部の地方都市では、10℃を下回り…

ドーイ・インタノンなどの、高山地帯に至っては、
なんと「マイナス2℃」、氷点下を記録しました。

…こうなると、「タイは常夏の国」なんてことも、言ってられなくなります。


タイのほうが寒い?

ここで、タイに住む多くの日本人のボヤいている、あるフレーズがあります。

それは…

「タイの方が、日本より寒いんじゃないの?」
というフレーズ。

もちろん、気温の数字だけで見れば、
日本の冬の方がはるかに寒いのですが、しかし…

「タイの冬の方がよっぽど寒い」

このフレーズは、タイ在住日本人の間では「タイあるある」として知られていて、

「だよねー、タイの冬の方が、寒く感じるよねー」

というやりとりが、半ば日常化しています。

でも、なぜそうなってしまうのでしょうか??

今回は、タイの冬の方が、日本の冬よりも寒く感じる「4つの理由」について、ご紹介していきます!


1.防寒設備がない

タイの冬が、日本よりも寒く感じる最大の理由は…

タイの家屋や、公共施設などに、「防寒」のための設備がないこと、これに尽きます。

防寒設備、要は、

暖房がない
ってことです。

例えば、日本の場合…

寒い冬に外へ出かけて、
コンビニにたどり着くと、

「はぁ、あったかい♪」って感じますよね。

日本では、ほぼすべての建物に、
「暖房」が付いているからです。

また、建物どころか、バスや電車などの乗り物の中にも、

あらゆるところに、
暖房が入っていますよね。

そのため、日本では、いくら「寒い」とはいっても…

それは、建物や乗り物の中にいない、
「徒歩で外を歩いている状態」だけに限定されます。

そのため、

「日本の冬は、タイよりも気温自体は低いが、寒いと感じる瞬間は少ない」

ということなんです。


寒さを防げない

一方、タイは、これとは正反対です。

常夏(だと思い込んでいる)タイでは、
そもそも「家屋内での寒さを防ぐ」という発想がありません。

タイでは、ほとんどすべての家屋は、
「暑さを防ぐ」ことに特化しているため、
スキマ風は、入って当たり前。

むしろ、

「スキマ風をいかに取り込むか」
というところに、重点が置かれています。

そのため、

タイで「寒い!」と感じても、暖房がないので、
その寒さを防ぐためには、

「服を重ね着する」
「焚き火をする」

ぐらいしか方法がない、ってことなんです。



まとめると、、

「タイの冬は、日本の冬ほど寒くはないが、寒さを防ぐ方法がないため、日本よりも寒く感じる」

ってことになります。


2.靴下をはかない

また、ちょっと細かい点を言うと…

「タイ(特に田舎)では、日常生活であまり靴下を履かない」

ということが、タイの寒さを厳しくしている一因ではないか、と、私は考えています。

靴下を履くのと履かないのとでは、
寒さのダメージがまるで違います。

例えて言えば、

日本で、真冬の寒い中に、裸足にサンダルでコンビニへ行くようなものです。

当然、「寒い」と感じますよね。
それが、冬のタイの状態です。


靴下が濡れてしまう

「だったら、タイでも靴下履けばいいんじゃないの?」

ってことになるんですが、
なかなか、そううまくはいきません。

なぜなら、タイの伝統的な家屋では、炊事場や洗濯場は、

「水浸しの中を、サンダルでジャブジャブ入っていく」

というスタイルだからです。

そのため、たとえ家で靴下を履いていても、
トイレに入るたびに、靴下が水浸しになってしまいます。

こうなると、その都度、
靴下を脱いだり履いたりしなければなりません。

これって、かなりの手間です。

そのため、タイの特に田舎では、
冬でも裸足にサンダルで過ごすのが普通なんです。


冬の北タイ名物、焼き餅屋台。
奥の子供に注目。上は真冬なのに、下は真夏の格好。これでは風邪を引いてしまう。

タイでも靴下を履いたほうがベター

とは言え、靴下なしではさすがに寒すぎるので、

私個人としては、靴下が濡れないように気をつけて、

できるだけ、冬は1日中靴下を履く、という対策をしています。

しかし、

タイの一般的な家庭では、「靴下を濡らさないようにする」ことが非常に困難なので

靴下を履かず、つま先が冷えて、厳しい寒さを感じてしまう、というわけです。


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3.体を温める食べ物が少ない

また、意外と見逃しがちなポイントとして…

「タイには、体を温める食べ物が少ない」

という点が、挙げられます。

そりゃあそうですよね。

昔のタイは常夏だったんだから、
「食べ物で体を温める」
という発想が、無くて当然です。

むしろ、タイの食べ物は、その多くが、「体温を下げること」に特化しています。

新鮮なフルーツしかり、
トムヤムクンしかり、
ガパオライスのバジルしかり、、

これはそもそも、南国のフルーツや野菜には、
「食べて涼しくする」という効能があるためです。

暑い南国の食べものは、体を冷やし、
寒い北国の食べものは、体を温める

とても理に適っています。

でもこれは、タイが常夏だったころの話。

近年のように冬が寒くなってしまうと、いざ「体を温める食べ物を探そう!」と思っても、タイではなかなか見つからない…というのが、実態なんです。


また、屋台のスタイルもそうです。

日本人は、寒い日は、「できたてホヤホヤの、温かい料理を食べたい」と考えます。

でも、タイの屋台は、「できたてホヤホヤ」という点が、特に重視されていません。

「作り置きのおかず屋台」を見ても、それは明らかです。

そもそも、「屋台でお持ち帰りをして家で食べる」という文化は、

裏を返せば、「冷めても構わない」ってことです。

本来は、どんな料理でも、できたてのほうが美味しいはずなのに、

タイの人は、あまりその点を重視しません。

せっかくの、できたての料理を、わざわざ袋に入れて、
家で、冷めた状態で食べています。

(家でレンジを使って温め直す人もいますが、少数派だと思います)

結果として、

日本並みに寒いタイの冬に、冷え切った料理を食べて、「体は冷えたまま」になってしまう、というわけです。


4.日較差が激しい

4つめの理由は、「気温の日較差」です。

日較差(にちかくさ)
というのは、

昼間の暑い気温と、夜中の寒い気温との間に、どれくらい差があるか

という意味です。

日本は、冬なら、昼も夜も1日中寒いです。

これを、日較差が少ないと言います。

なので、日本では、朝にしっかり防寒着を着込んでさえいれば、その日一日の寒さには耐えることができます。

一方、タイの冬は、日較差が激しい。

昼間は結構暑いのに、夕方はびっくりするぐらい冷える、という気候です。

昼間は、Tシャツ1枚で出かけて、
川遊びができるほどの暖かさであっても、

夕方帰宅する頃には「極寒」になっていて、
翌朝は霜が降りている…

なんてことは、ザラにあります。

こうなると、昼間「暑い」と感じていた分、対策もおろそかになり、余計に、「寒さ」を厳しく感じてしまうわけです。


まとめ

今回は、
「タイの冬のほうが、日本の冬よりも、寒く感じる理由」と題し…

1.
タイの一般家屋には「寒さを防ぐ」ための機能がなく、暖房設備もない

2.
タイの一般家庭では、トイレに裸足で入るため、「1日中靴下を履く」という習慣がなく、つま先から体が冷えやすい

3.
タイには、食べ物で体を温める、という習慣がない

4.
タイの冬は日較差が激しいため、昼間の暑さとの対比で、余計に寒く感じる

これら4つのポイントについて、ご紹介してきました。



なので、対策としては、

これらの「逆」をすればいい、
ってことになります。

つまり…

● 家や部屋のスキマ風を埋め、

● トイレや洗面所には専用のスリッパを常備し、

● 加熱された料理を、温かいうちに食べ、

● 外出時には、上着をカバンに入れておく

…などです。



実際のところ、、

タイが「常夏の国である」というのは、真っ赤なウソです。

むしろ、「冬は、凍死者が出るほど寒い」というのが、タイの現実です。



それに、地質学的には、現在の地球は、「第五氷河期」に入っています。

「氷河期」、つまり、地球全体としては、
寒くなっている、ということです。

そのため、地球規模で見ると、
今後数千年の間は、平均気温は下がり続ける見込みなんです。

ひょっとしたら、そのうちタイでも、冬は雪が降るかもしれません。

こうなると、寒さが苦手な人にとっては、
タイへの移住が困難になります。

そもそも、冬の寒さから逃れてタイへやってくる人も多いのに、
タイに来てもなお寒さに震えていては、
移住のメリットも半減してしまいます。

「常夏の国タイランドで、ロングステイをしましょう!!」

という、明るいキャッチコピーも、通用しなくなっていきます。


以上、冬季のタイの注意点について、お話をしてきました。

タイへの移住をお考えの方は、
くれぐれも、冬の寒さには注意するようにしましょう!



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