タイ語で
「ซินเจียยู่อี่ スィン・ヂア・ユゥ・イー」
という、旧正月(春節)専用の挨拶があります。
今回は、旧正月の「タイ語のあいさつ」について、話をしようと思います。
みなさんは、タイの旧正月で、タイ人たちがどのように挨拶をするかご存知でしょうか。
じつは、旧正月には、「サワッディー・ピーマイ(明けましておめでとう)」のようなタイ語の定型句ではなく、、
旧正月専用の、独特の言い回しがあります。
その挨拶が、
冒頭にご紹介した、
スィン・ヂア・ユゥ・イー
スィン・ニー・ホヮット・チャイ
というフレーズです。
漢字では、
「新正如意 新年発財」
と書きます。
今の若いタイ人は、もしかしたら、あんまり知らんかもしれないんですが、
30歳以上ぐらいであれば、旧正月のタイ語の挨拶として、「スィン・ヂア・ユゥ・イー」のフレーズはけっこう知られています。
しかし、このフレーズ、中国語の知識のある人なら分かると思いますが、標準の北京語ではありません。
「新正如意」を北京語で読んでも、「スィン・ヂア・ユゥ・イー」にはならないんです。
では、この挨拶は一体何なのか。
これは、「潮州語」の読み方です。
タイの華僑は、中国の「潮州」をルーツにしている者が多いからです。
タイのチャイナタウンへ行くと、漢字の看板と並んで、タイ文字で読みを書いてあることが多いのですが、
だいたいは、北京語ではなく、「潮州語」の読みが書いてあります。
よく見かけるものとしては、
「和(ホヮ)」
「成(セン)」
「興(ヘン)」
「福(ホック)」
などがあります。
これらはいずれも、
潮州語読みです。
昔は、一般のタイ人にとっては中国語=潮州語という認識だったんです。
タイで北京語学習者が爆増したのは、ほんのここ十数年のことです。
現在、タイではすっかり北京語がブームになって、潮州語を知るタイ人も減りつつあります。
そういう中で、あえて我々日本人が率先して、
「ชินเจียยู่อี่スィン・ヂア・ユゥ・イー」と潮州語読みの挨拶をしてみるのも、なかなか面白いと思います。
は潮州語読みの挨拶
これは、タイの豆知識として覚えておきましょう。