「タイ料理の名前がなかなか頭に入らない」と悩んでいませんか。
タイ語は、発音が難しいため、タイ語を習いたての頃は、「料理の名前がなかなか覚えられない」ということがよくあります。
でも実は、タイ語の料理名には、ある一定のルールがあるんです。
そのため、タイ語で料理名を言うときのコツさえ知っていれば、長いタイ語の料理名であっても、すぐに覚えることができます!
そこで今回は、タイ語で料理名を言うコツと、
調理方法を表すタイ語について、ご紹介していきます。
タイ語で料理名を呼ぶときのルール
タイ語の料理名には、一定のルールがあります。
これを知っておくと、初見のタイ料理でも、名前を聞けば
「あー、そういう料理ね♪」
と、判別できますので、なにかと便利です。
タイ語の料理名は、おおむね次のようになっています。
①(調理法)+(メインの具材)
または逆の、
②(メインの具材)+(調理法)
ほとんどは、この2パターンです。
どちらかというと、
①の(調理法)+(メインの具材)のほうが主流で、
大体の料理名は、「調理方法」を先に言って、その次に「メインの具材」を言う、という語順になります。
例えば、
誰もが知っている「トムヤムクン」であれば、
調理法:トム&ヤム(辛酸っぱくして、スープにする)
具材:グゥン(エビ)
…というわけです。
そのため、
「タイ語の料理名を覚える」とは、言い方を変えれば、
「調理方法のタイ語を覚える」
ということになります。
そこで次に、調理方法を表す7つのタイ語を見てみましょう。
1:パッ(炒める)
「炒める」は、タイ語でผัดパッと言います。
タイ料理の最も有名なメニューの1つである「ผัดไทยパッタイ」は、
直訳すると「タイ炒め」で、これで
「タイ風焼きそば」
という意味になるわけです。
パッタイ(タイ風焼きそば)
このパッタイに関しては、次のようなエピソードがあります。
戦時中、タイで焼きそばと言えば、まだ中華風の焼きそばしかなかった頃、現在のパッタイが考案され、
「これはタイの焼きそばである!」というナショナリズム的な思いも込めつつ、
「ผัดไทยパッタイ(タイ風焼きそば)」
と名付けられた、と言われています。
なにせ、当時のタイの首相が直々に、
「タイ民族はパッタイを食べよう!」
という広報政策を進めていたほどですから、パッタイの重要度が伺えます。
パッ・ガパオ(バジル炒め)
)
また、同じく外国人に人気のメニューである、
「ผัดกระเพราパッ・ガパオ」
も、(調理法)+(メインの具材)の語順です。
「ガパオ」とは、
「バジルの葉っぱ」
という意味です。
「パッ・ガパオ」というのはつまり、「バジルの葉っぱを炒めたもの」ということです。
●ผัดパッ(炒める)
●ผัดกระเพราパッ・ガパオ(バジル炒め)
↓音声はこちらから
カオパッ(チャーハン)
また、この語順とは逆に、(メインの具材)+(調理法)となっているものもあります。
これの代表格は、ご存じ
「カオパッ(チャーハン)」です。
「カオ」は「ご飯」という意味です。
でも、本来であれば、「ご飯を炒める」のですから、
「パッ・ガパオ(バジルを炒める)」のと同様に、「パッ・カオ」という語順になりそうなものなのですが、
なぜか調理法があとに来て、「カオパッ」と言います。
これはおそらく、文法的には、
「ご飯を炒める(動詞+目的語)」ではなくて、
「炒めたご飯(修飾語+名詞)」
という意味なんだろうと思います。
2:ヤム(辛酸っぱく和える)
辛酸っぱい味付けで和(あ)えることを、タイ語で
ยำヤム
と言います。
ヤム・ウンセン(春雨サラダ)
)
「タイ風春雨サラダ」として知られる、
「ยำ วุ้น เส้นヤムウンセン」
は、「春雨(ウンセン)を、辛酸っぱく和えたもの」という意味です。
●ยำヤム(和える)
●ยำวุ้น เส้นヤム・ウンセン
(春雨和え)
↓音声はこちらから
3:トム(煮る)
「煮る・スープにする」は、タイ語で
ต้มトム
と言います。
トムヤムクン(エビの辛酸っぱいスープ)
冒頭でもご紹介した「トムヤムクン」は、
トム 煮る
ヤム 辛酸っぱく
クン エビ
という語順で、
つまり、後ろから訳すと、
「エビを辛酸っぱく煮たもの」
という意味になるわけです。
●ต้มトム 煮る
●ต้มยำกุ้ง トム・ヤム・グゥン
(エビを辛酸っぱく煮たもの)
↓音声はこちらから
まとめ
いざ書き始めてみると、予想以上に、かなり記事が長くなってしまったので、
ここまでで一旦「前編」としておきます。
今回は、タイ料理のことをもっとよく知ってもらうために、「調理」に関するタイ語のキーワードをご紹介してきました。
今回ご紹介したのは…
1.
●ผัดパッ(炒める)●ผัดกระเพราパッ・ガパオ(バジル炒め)
2.
●ยำヤム(和える)●ยำวุ้น เส้นヤム・ウンセン
(春雨和え)3.
●ต้มトム 煮る●ต้มยำกุ้ง トム・ヤム・グゥン
(エビを辛酸っぱく煮たもの)
以上3つのタイ語キーワードと、料理名です。
いずれも、非常に有名なメニューばかりですよね。
こうやって、タイ料理の名前の意味が分かると、タイで食事をするのがもっと楽しくなると思いませんか?
では引き続き、「後編」をご覧ください。