ローイクラトン(灯籠流し祭)も終わり、タイもいよいよ冬に突入しました。
特に、チェンマイなどタイ北部のエリアでは、この時期、朝夕はかなり厳しい寒さとなります。
今回は、「寒い」を表すタイ語表現について、見ていきましょう。
「寒くなったなぁ」はタイ語で何と言う?
まず、「寒い」はタイ語で
「หนาวナーォ」
と言います。
声調は、尻上がりの音(5声)なので、
低ーく音を押さえてから、
「ナ~ォ⤴」
みたいな感じで発音します。
タイ人も「寒い、寒い」と言う
この時期、北タイに住むタイ人は、
ほぼ毎朝、この「ナ~ォ⤴」という言葉を連発しています。
もしも冬の時期にチェンマイなどタイ北部のエリアに行かれることがあれば、
ためしに、街角のタイ人同士の会話にも、耳をそばだててみてください。
おそらく、けっこうな頻度で、
「ナ~ォ、ナ~ォ(寒い、寒い)」
と、言っているはずです。
「寒い」に関するタイ語フレーズ
「หนาวナーォ」を使った重要表現としては……
(寒い)
●หนาวมาก ナーォ・マーク
(とても寒い)
●อากาศหนาว アーカーッ・ナーォ
(気候が寒い)
●หน้าหนาว ナー・ナーォ
(冬/乾季)
などがあります。
いずれも最頻出なので、ぜひ覚えておきましょう。
「寒くなった」を表すタイ語フレーズ
さて、ここで1つ注意しておいて欲しいのは……
今回の表題にも掲げた「寒くなった」というフレーズです。
しかしこれは、
一筋縄ではいきません。
「寒くなった」というフレーズには、
「ナーォ・クン」と「ナーォ・ロン」
という、2つの言い方があるからです。
「ขึ้นクン/ลงロン」の用法
「ขึ้นクン/ลงロン」は、それぞれ、「上/下」「昇/降」という対応をしていて、
車やバスなどの乗り降りにも使用します。
また、形容詞的な単語とも組み合わせて、「程度が上がった、下がった」という時にも使用します。
例えば……
ขึ้น クン 上がる
↓
ร้อนขึ้น ローン・クン
(暑くなった)
という感じです。
では、「寒くなった」は何と言えば良いのでしょうか。
じつは、「寒くなった」の場合は、
「気温が『下がった』のであるから、ลงロン(下がる)の方を使うべきだ」
と主張する人もいて、タイ人のあいだでも意見が分かれています。
「ナーォ・クン」のほうがしっくり来る
これは、あくまでも私の肌感覚ですが……
「ナーォ・クン」
と言うほうが、しっくり来ます。
また、実際のタイ人の用例を聴いていても、「ขึ้นクン(上がる)」を使うケースが多いように思います。
ニュアンスとしては、
「寒さが上昇した」
みたいな感じでしょう。
ขึ้น クン 上がる
↓
หนาวขึ้น ナーォ・クン
(寒くなった)
なので、「寒くなった」は「ナーォ・クン」のほうをメインで覚えておくようにしましょう。
その他の「クン」のフレーズ
また、同じ理屈で、
クン 上がる
↓
ディー クン
(良くなった)
アロォーィ おいしい
クン 上がる
アロォーィ クン
(おいしくなった)
ソヮィ 美しい
クン 上がる
ソヮィ クン
(美しくなった)
ユッ 多い
クン 上がる
↓
ユッ クン
(多くなった=増えた)
なども頻出なので、覚えておきましょう。
「寒くなった/暑くなった」に関するタイ語フレーズ
では、最後にもう一度、今回ご紹介したタイ語フレーズを見てみましょう。
寒い
(寒い)
●หนาวมาก ナーォ・マーク
(とても寒い)
●อากาศหนาว アーカーッ・ナーォ
(気候が寒い)
●หน้าหนาว ナー・ナーォ
(冬/乾季)
寒くなった/暑くなった
ขึ้น クン 上がる
↓
หนาวขึ้น ナーォ・クン
(寒くなった)
ขึ้น クン 上がる
↓
ร้อนขึ้น ローン・クン
(暑くなった)
その他の形容詞
クン 上がる
↓
ディー クン
(良くなった)
アロォーィ おいしい
クン 上がる
↓
アロォーィ クン
(おいしくなった)
ソヮィ 美しい
クン 上がる
↓
ソヮィ クン
(美しくなった)
ユッ 多い
クン 上がる
↓
ユッ クン
(多くなった=増えた)
今回のフレーズは、
以上になります。
「暑くなった/寒くなった」など、
形容詞の程度が上がって、「~くなった」とタイ語で言いたいときは、
今回の「ขึ้นクン/ลงロン」のフレーズを、ぜひ参考にしてみてくださいね!