【タイ語 覚え方】単語を覚える時に重要なのは【使用頻度と優先順位】

タイ語 タイ文字

今回は、語学学習で単語やフレーズなどの知識をインプットする際に、

【使用頻度】と【優先順位】

これらが最も重要である、という話をしていきたいと思います。

勉強の優先順位

「優先順位を考える」

とは、言い方を変えると……

何が重要で、何が重要でないのか、

その「順列をつける」ということです。

タイ語の3つの「スア」

では、次のようなケースで考えてみましょう。

タイ語には、似たような発音の単語が多いため、

こういった似た単語を「まとめて覚える」というやり方があります。

例えば、、

カタカナで「スア」と聞こえるタイ語の単語は、次の3つがあります。

เสือ sɯ̌a
尻上がりで読むと、「トラ」

เสื่อ sɯ̀a
低い音で読むと、「床や地面に敷くゴザ」

เสื้อ sɯ̂a
そして、落ちる音で読むと、「服」

声調が違うだけ

上記3つの単語は、子音も母音も全く同じで、

ただ声のトーン(声調)が違うだけです。

こういう単語群を、グループとしてまとめてインプットしておくと……

知識量も増えて、また、発音の違いも意識することができます。

なので、そういう意味では、メリットもあります。

まとめて覚えるデメリット

しかし、

このインプットの方法には、深刻なデメリットもあります。

それは……

覚えなくてもいいマニアックな単語まで頭に入ってしまい、

無駄な混乱が生まれる、ということです。

マニアックな単語は中級から

私は基本、使用頻度の低い「マニアック」な単語を覚えるのは、

中級からで良いと考えています。

なぜなら、不要な知識が増えすぎると……

そのせいで、本来覚えるべき最も重要な知識が、パッと頭に浮かばなくなってしまうからです。

上記の例で言うと、

「トラ、ゴザ、服」の3つの「スア」という単語があります

この3つを、3つともインプットしておくことは、確かに無駄ではないのですが……

使用頻度には、
かなりの開きがあります。

使用頻度の高い単語から覚えよう

「トラ、ゴザ、服」の3つの単語。

使用頻度が最も高いのは、どう考えても、「服」です。

服は、毎日着用するものですから、使用頻度は高くて当然です。

なので、この場合、極論すると……

他の2つは、忘れてしまっても、
生活に支障はありません。

最重要なのは、「服」だけです。

・「服」はタイ語で、「เสื้อ sɯ̂a」

・声調は、落ちる音。

なので、まずはこの知識を、
完璧にインプットしましょう。

他の知識を増やすのは、それからです。

「トラ」と「ゴザ」

では、「เสื้อ sɯ̂a (服)」を完璧に覚えた上で、

一応、「トラ」と「ゴザ」も解説しておきます。

タイ語で「トラ」はsɯ̌a

まずは、「เสือ sɯ̌a」

尻上がりで発音すると、
「トラ」という意味になります。

確かにタイには、トラ専用の動物園もあります。

トラはタイでよく知られた動物ではありますが、だからといって、、、

別に、そのへんをウロウロしているわけではありません。

タイでトラを話題にするのは、せいぜい動物園で見た時ぐらいです。



あとは、タイ語で「ส」の文字のことを、

「トラで使うSの文字」ということで、「トラのS」という名前で呼びます。

でも、その場合は、

「sɔ̌ɔ sɯ̌a ソースア(トラのS)」
という特別な名称がありますから、

別に、「トラ」そのものを話題にしているわけではありません。



あとは、これ以外だと、「トラ印のセメント」という商品があります。

なので、タイで建築に関わる人は、「トラ印のセメント」を使うかもしれません。



でも、日常生活で「เสือ sɯ̌a(トラ)」という言葉が登場するのは、あってもせいぜいその程度なんです。

つまり、トラという単語を知識として知っていても……

生活ではそれを使う場面は限られている、というわけです。

タイ語で「ゴザ」はsɯ̀a

そして、もう1つは、低い音のスア。

เสื่อ sɯ̀a

床や地面に敷く「ゴザ」という意味です。

こちらは、さらに使用頻度が下がります

辞書などの訳語では、よく「マット」と書いてあることがありますが、

この訳は正しくありません。

「スアsɯ̀a」は伝統的なタイ家屋で使用される「ワラ製のゴザ」が本来の意味で、

現在はプラスチック製もありますが、基本は、「編まれた敷きもの」を指します。


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タイ語 タイ文字

チェンセーン名物、メコン川沿いのゴザ屋台。

 ↑
タイで「スア(ゴザ)」というと、一般にはこれを指します。

なので、西洋の「マット」とは似て非なるものです。

もしもあなたが、タイの田舎に住んでいて、日常的に「床に座る生活」をしているのなら、

「ゴザ」という単語も、覚えておく必要があるでしょう。

でも、、、

もしもそうではなく、バンコクのホテルや、コンドミニアムだけの暮らしなのであれば……

「スアsɯ̀a(ゴザ)」という単語は、ほとんど使いません。

なぜならば、現代の都市生活では、タイも床に座る機会がどんどん減っているからです。

タイでゴザを使うのは、タイ式の家屋や、または屋外で、座ったり寝転んだりする時だけなんです。

「服」だけ覚えておけば十分

と、このように見ていくと……

カタカナで「スア」と聞こえる単語の中で、最も覚えておくべきなのは、

服の「เสื้อ sɯ̂a」だけだということがわかります。

また、このように覚えておけば、

「服を取ってください」と言われて、

「えっ、マットですか?」

というような、トンチンカンな受け答えをせずに済みます。

日常生活では「スア=服」である確率が最も高いのですから、

タイ語で「スア」と聞こえたら、「たぶん服のことを言っているのだろう」と当たりを付けておくことができます。

これがつまり、

「インプットに優先順位をつける」
ということです。

優先順位をつけて暗記する

「トラ、ゴザ、服」
これら3つの単語は、形は似ていますが、使用頻度は同列ではありません。

使用頻度順に並べると、
だいたいこんな感じだと思います。

1、
เสื้อ sɯ̂a
落ちる音で読むと、「服」

2、
เสือ sɯ̌a
尻上がりで読むと、「トラ」

3、
เสื่อ sɯ̀a
低い音で読むと、「床や地面に敷くゴザ」

このように、優先順位をつけて、

使用頻度の高いものから覚えていくのが、効率的です。

知識が増え過ぎると、
逆に混乱する

タイ語は、1音節の単語が多く、単語の長さが非常に短いため、、

「へぇー、こんな単語もあるのか」

と、ついつい使わない単語まで頭に入れてしまいがちです。

しかし、

知識が増えたことによって、最適解がパッと出なくなってしまう、というのは、タイ語学習あるあるの1つです。

極端な話、、、

もしも、覚えている単語数が「20個だけ」なら、

20個なりに必死にコミュニケーションをとろうとしますから、

案外、そっちのほうが会話がスムーズだったりします。

脳のキャパシティ

もちろん、見た瞬間にすべて暗記できるような「超天才」であれば、単語をどんどん覚えてしまえば良いのですが、

私たち凡人は、脳のキャパシティにどうしても限界があります。

そうなるとやはり、単語に優先順位をつけて、

「よく使うものから覚えていく」
というやり方が、効率的なのです。

タイ語単語は何個あれば足りる?

では、タイ語の単語は、だいたい何個あれば足りるのでしょうか。

私の肌感覚としては……

タイ語の単語数は、「1500ぐらい」あれば、タイでの日常生活はほぼカバーできます。

それを超える単語量を暗記しようとしてしまうと、初心者にとっては、むしろ足かせにすらなります。

なので、単語学習の際は、まず「優先順位」を心がけ、

本当に生活で使う、頻度の高い知識だけを、マスターするようにしましょう!!

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最後にもう一度、3つの「スア」をまとめておきます。

1、เสื้อ sɯ̂a
落ちる音で読むと、
「服」

2、เสือ sɯ̌a
尻上がりで読むと、
「トラ」

3、เสื่อ sɯ̀a
低い音で読むと、
「床や地面に敷くゴザ」

では、本日はこのへんで、、



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